研究課題/領域番号 |
19H02519
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分27040:バイオ機能応用およびバイオプロセス工学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
田中 良和 東北大学, 生命科学研究科, 教授 (20374225)
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研究分担者 |
松井 崇 北里大学, 理学部, 講師 (30463582)
安部 聡 東京工業大学, 生命理工学院, 助教 (40508595)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2021年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2019年度: 7,930千円 (直接経費: 6,100千円、間接経費: 1,830千円)
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キーワード | ヘモシアニン / 電子顕微鏡 / 構造解析 / クライオ電子顕微鏡 / タンパク質包摂 |
研究開始時の研究の概要 |
近年,注目を集めているクライオ電子顕微鏡(クライオ電顕)による蛋白質の立体構造解析では,顕微鏡写真からピックアップした数万個以上の蛋白質の投影像から3次元構造を再構築する.そのため,形に特徴のない小さな蛋白質はノイズに埋もれてピックアップが難しく,解析の難度が高くなる.本研究では分子量4 MDaの巨大蛋白質会合体 ヘモシアニンの内部空隙に目的蛋白質を結合させ,これを丸ごと構造解析する手法を開発することにより,ピックアップの難しい小さな蛋白質でも構造決定できる技術を実現することを目指す.
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研究成果の概要 |
種々のリンカーを介してゲストタンパク質をヘモシアニン内部に結合させることができた。また、リンカーの違いにより、ゲストの結合がホストの10量体構造の維持に及ぼす影響が異なることがわかった。これは、ゲストがホスト内部に結合する強さに起因することが示唆された。電子顕微鏡観察からも、条件を整備することで、内部にゲストを包摂したまま安定な10量体構造を維持できることがわかった。金ナノ粒子を用いた評価からは、ゲストの包摂率を向上させることの重要性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
著しい発展を遂げているクライオ電顕単粒子解析であるが、100 kDa以下の小さな蛋白質や形状に際立った特徴のない蛋白質の解析は依然として難しく、あらゆる蛋白質の構造を容易に決定できる手法の開発を望む声は大きい。ヘモシアニンをゲストに用い、その開発を目指した本研究で得られた知見、すなわち、ホストの会合構造がゲストを結合させるリンカーの種類により異なることや、ゲストの包摂率を向上させることの重要性が、今後の技術開発に寄与することが期待される。
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