研究課題/領域番号 |
19H02520
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分27040:バイオ機能応用およびバイオプロセス工学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
山田 真澄 千葉大学, 大学院工学研究院, 准教授 (30546784)
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研究分担者 |
関 実 千葉大学, 大学院工学研究院, 教授 (80206622)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2021年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2019年度: 8,190千円 (直接経費: 6,300千円、間接経費: 1,890千円)
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キーワード | マイクロ流体デバイス / 多孔性基材 / 細胞分離 / リキッドバイオプシー / エクソソーム / 生物化学工学 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,血液中に存在する生体粒子をマーカーとして利用する疾患の診断技術「リキッドバイオプシー」に革新をもたらす新規分離精製手法を開発する。具体的には,細胞などの生体粒子を連続的に導入するだけで,特定の生体粒子のみを選抜できる「マルチスケール流体セパレーター」を提案する。様々な大きさ・性質を有する粒子に対応できる流路構造の作製方法を確立し,さらに本分離精製手法の機能化および生化学解析操作との融合によって,エクソソームや希少細胞などの生体粒子分離における有用性を実証する。
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研究成果の概要 |
血液中に存在する希少な細胞や微小な粒子を効率的に分離・選抜し,疾患の検査に用いるための,新規マイクロ流体デバイスの開発を行った。溶解性の微粒子を犠牲材料として利用する多孔性シリコーン基材の作製法と,その流体デバイスへの実装プロセスを開発し,ファブリケーションの条件を探索した。血液細胞をターゲットとした分離実験を行い,毎分1 mL程度の比較的高い処理量を実現したほか,サブミクロンの閾値による微粒子分離が可能であることを確認した。さらに,希少細胞の選択的捕捉や,細胞内分子の可視化,細胞懸濁液の溶液交換を実現するシステムを開発することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
マイクロ流体デバイスを用い,細胞や微粒子を物理・化学的な性質に基づいて分離するための手法がこれまでに多数報告されてきた。しかしながら,特に疾患の診断を目的として特定の細胞や微粒子を生体サンプルから分離する上で,処理量,分離精度,装置の作製コスト,などの点で課題があった。本研究ではこれらの課題を解決するため,これまでに報告されていない「多孔性基材を簡便に組み込んだマイクロ流体デバイス」を作製し,特定の細胞や血液成分の分離に適用した。処理量の向上,小さい分離対象の正確な分離,などを実現することができたため,将来的には疾患の診断などにおいて有用な装置として広く利用可能であると期待される。
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