研究課題/領域番号 |
19H02525
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分27040:バイオ機能応用およびバイオプロセス工学関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
山地 秀樹 神戸大学, 工学研究科, 教授 (40283874)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2021年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2020年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2019年度: 8,580千円 (直接経費: 6,600千円、間接経費: 1,980千円)
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キーワード | 昆虫細胞 / 組換えタンパク質生産 / アデノ随伴ウイルスベクター / 生物化学工学 |
研究開始時の研究の概要 |
遺伝子治療は,治療に必要な遺伝子を患者の細胞に導入し,発現させることにより疾患を治療する医療技術である.アデノ随伴ウイルス (AAV) ベクターは安全性が高く,遺伝性疾患を対象とした遺伝子治療において顕著な治療成績を上げている.しかしながら,AAVベクターは作製法が煩雑であるため,高品質なベクターの大量生産は困難となっている.本研究では,昆虫細胞による高品質のAAVベクターの高生産技術を構築するために,AAVベクターの最適な分子設計を検討する.
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研究成果の概要 |
宿主として昆虫細胞を用いるもののバキュロウイルスを使用しない,非増殖性の組換えアデノ随伴ウイルス (AAV) ベクターの新たな生産技術の開発について検討した.AAVの調節タンパク質Repおよびキャプシドタンパク質Capの遺伝子を,プラスミドベクターを用いて昆虫細胞に導入し,Rep・Capタンパク質を発現させた.昆虫細胞で独自に機能するプロモーターと人工イントロンを利用することにより,バキュロウイルスを用いなくとも昆虫細胞を宿主としてAAVベクターを生産可能であることを明らかにした.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
昆虫細胞-バキュロウイルス系は,AAVベクターの生産性が高い,スケールアップが容易で大量生産に適しているなどの利点を有している.しかしながら,特に遺伝子治療用のウイルスベクターを生産する場合,ベクター粒子とバキュロウイルス粒子の分離が問題となる.本研究では,昆虫細胞で独自に機能するプロモーターと人工イントロンを利用することにより,バキュロウイルスを用いなくとも,昆虫細胞を宿主としてAAVベクターを生産可能であることを明らかにした.宿主として昆虫細胞を用いるもののバキュロウイルスフリーのAAVベクターの生産技術はこれまで報告されおらず,実用的にもきわめて有用である.
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