研究課題/領域番号 |
19H02533
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分28010:ナノ構造化学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
田中 嘉人 東京大学, 生産技術研究所, 助教 (50533733)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2019年度: 11,050千円 (直接経費: 8,500千円、間接経費: 2,550千円)
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キーワード | プラズモニックセンサー / 光圧 / プラズモニックナノ構造 / 金ナノ構造 / ナノ光圧計測 / プラズモンセンサー / ナノモーター / 局在プラズモン共鳴 / 第二高調波 / 光駆動ナノモーター / 微弱力計測 / 光トルク / 表面プラズモン / 金属ナノ構造 / プラズモン |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、ナノ構造表面の屈折率変化にプラズモン共鳴特性が鋭敏に応答することに着目し、表面分子吸着に応じたナノモーターのパッシブ制御を世界に先駆けて実現する。そこで、分子との相互作用に伴うプラズモン共鳴変化により面内光圧が高感度に応答する金属ナノ構造を研究する。具体的には、面内光圧の外部応答の理論解析によるナノ構造の設計・作製、表面分子吸着に伴う単一ナノ構造の光圧応答の定量計測・解析、その結果をもとにデザインしたナノモーターの分子吸着に応じた運動方向・速度の解析を実行し、パッシブ制御ナノモーターを実証する。
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研究成果の概要 |
金属表面への分子吸着に伴う局在プラズモン共鳴の高感度な応答に着目し、自律型ナノモーターの駆動力となるプラズモン誘起光圧を研究した。周辺屈折率に応じて高感度に光圧の大きさを変化させるだけでなく、力の符号(方向)も変化させることが可能なプラズモニックナノ構造を見出した。また、今回のように異方性が高く複雑なナノ構造に働く光圧を定量的に測定する新奇方法を提案・開発し、世界最高精度で光圧及び光トルクを計測できることを実証した。さらに、光圧応答の高感度化に向けた非線形光散乱の放射制御に取り組み、高い指向性の第二高調波(SHG)を生み出すナノ構造や、ラジアル偏光のSHGを生み出せるナノ構造を見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
局在プラズモン共鳴の優れた局所センサー機能によってパッシブ制御可能な光圧駆動ナノモーターは、ナノマシンの研究に新しい道を拓くものであり、Lab on a chipや化学ナノイメージング、ライフサイエンスなどへの応用だけでなく、ナノ医療、高機能光反応・光触媒、高効率光エネルギー変換等にむけてブレークスルーとなりうる新しい展開が期待できる。また本研究は、局在プラズモンと分子の相互作用を光運動量変化という新しい視点から研究するものであり、光運動量変化を決めている局在プラズモンの位相空間分布に顕れる新奇相互作用や新しい物理の発見につながると期待される。
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