研究課題/領域番号 |
19H02537
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分28010:ナノ構造化学関連
|
研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
渡辺 豪 北里大学, 理学部, 准教授 (80547076)
|
研究分担者 |
吉田 純 日本大学, 文理学部, 准教授 (60585800)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2019年度: 10,790千円 (直接経費: 8,300千円、間接経費: 2,490千円)
|
キーワード | 分子動力学シミュレーション / 液晶 / キラリティー / ソフトマテリアル / キラル液晶 / 分子動力学 / キラル金属錯体 |
研究開始時の研究の概要 |
分子が自己組織化して配向秩序を有しながらも流動性も失わない液晶(ホスト)にキラルな分子をゲストとして少量添加することで、その内部に精緻ならせん周期構造が発現する。このキラル液晶は、ホスト液晶とゲストのキラル分子の組み合わせに応じて、異なるらせん構造を形成するが、その機構は完全には理解されていない。そこで本研究では、この未解決課題を追求する上で適切な系として、剛直骨格を持つキラル金属錯体分子が形成するキラル液晶を選択し、計算科学と実験科学の両面からのアプローチによりキラル液晶発現条件の網羅的探索により、らせん構造におけるナノ空間の制御因子を決定することを目指す。
|
研究成果の概要 |
ホストとなる液晶とゲストであるキラル分子の組み合わせによって多様な相を発現する多様なキラル液晶において、『キラル分子の微視的なねじれ構造』と『巨視的ならせん構造』の関係を理解することは重要である。本研究では、計算科学的手法と実験科学的手法を連携した新規なアプローチにより、キラル分子に剛直な骨格を持つ八面体型金属錯体を用いたキラル液晶で、錯体分子の液晶への相溶性がミクロスコピックな拡散挙動と相関があることを明らかにした。また、金属錯体分子のエナンチオ体が形成する新規キラルカラムナー液晶の構造とその発現メカニズムに関わる知見を得た。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
応用の可能性が多岐にわたるソフトマテリアルであるキラル液晶について、ミクロとマクロという異なる階層での物性の包括的理解という分子科学の観点から重要かつ本質的な未解決問題に、計算科学者と実験科学者が緊密に連携して取り組むという点で学術的意義は大きい。本研究で確立された基盤技術は、新規キラル触媒開発やπ共役分子の有機溶媒への溶解性予測などにも適用可能であり、合成化学から有機半導体までの基礎化学から応用化学までの幅広い分野に寄与できる。
|