研究課題/領域番号 |
19H02541
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分28020:ナノ構造物理関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
岡田 至崇 東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (40224034)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2022年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2020年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2019年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
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キーワード | 量子ドット太陽電池 / 量子ドット / 量子ナノ構造 / 自己組織化成長 / 分子線エピタキシー / 光閉じ込め技術 / 中間バンド太陽電池 / 分子線エピタキシ- / タイプⅡヘテロ構造 / 自己組織化量子ドット / タイプⅡ超格子 / 光マネジメント / ナノ構造物理 / 光起電力物性 / 太陽電池 / 2段階光吸収 / 集光型太陽電池 |
研究開始時の研究の概要 |
量子ドット・超格子等による最適な量子構造を光吸収層に導入した太陽電池の場合、現在の単結晶シリコン太陽電池の2倍の変換効率が可能である。中間バンドを用いた高効率化のアプローチにおいては、(1)中間バンド内の準位に光励起されたキャリアの寿命が十分長いこと、さらに(2)中間バンド→伝導帯への光励起が効率良く生じることが必須である。本研究では、これまでの高均一で高密度の量子ドット超格子の作製技術の成果を基に、量子ドット超格子中に形成される中間バンドを介した光電変換過程のメカニズム解明とその制御法を研究し、2段階光吸収過程による電流生成の最大化により高効率化を目指す。
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研究成果の概要 |
1)自己組織化成長と組成制御が容易でないとされるGaAsSbを、量子ドット及び量子リングとしてGaAs(001)基板上に分子線エピタキシー技術により成長し太陽電池を作製することができた。GaAsSb/GaAs量子リング太陽電池では、キャリアの長寿命化によるデバイス特性の改善が見られた。 2)非発光再結合を最小限に抑制した薄膜 GaAsSb/GaAs 量子リング太陽電池をエピタキシャル・リフトオフ技術を用いて作製し、Fabry-Perot共振による光吸収増大と再結合の抑制による開放電圧の増大を両立することに初めて成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来の InAs/GaAs 量子ドット太陽電池で課題となっていた開放電圧の低下が、低欠陥の量子リングの自己組織化成長とその多積層化技術の開発によって解決することができた。量子ナノ構造の物性評価において、量子ドットは弾性緩和が大きく室温では非発光再結合が大きな割合を占め、再現性の高い精密な物性評価やシミュレーション結果との照合が困難であった。一方の量子リングは弾性緩和が小さく非発光再結合が抑制され、また多積層化が実現できたことから、これまで測定が困難だった2段階吸収過程等の室温での評価を行いやすくなったと考えられる。
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