研究課題/領域番号 |
19H02566
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分28040:ナノバイオサイエンス関連
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
西山 雅祥 近畿大学, 理工学部, 准教授 (10346075)
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研究分担者 |
八木 俊樹 県立広島大学, 生命環境学部, 教授 (40292833)
今井 洋 大阪大学, 大学院理学研究科, 助教 (60391869)
松浦 宏治 岡山理科大学, 工学部, 准教授 (70443223)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2021年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2020年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2019年度: 7,410千円 (直接経費: 5,700千円、間接経費: 1,710千円)
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キーワード | 鞭毛 / 高圧力顕微鏡 / 運動マシナリ / 分子操作 / ナノバイオ |
研究開始時の研究の概要 |
精子は頭部から伸張させた長い鞭毛繊維を滑らかに振動させて卵子へと遊泳する。この精子鞭毛の振動現象は、ダイニンと微小管の滑り運動を起動力とし、それ以外の構造体は鞭毛全体が滑らかに動くようにサポートする働きがある。本研究課題では、高圧力下で見いだされた非運動性の鞭毛振動の動作機構を調べることで、精子鞭毛がどのような仕組みで駆動しているのか、また、どのようにすれば鞭毛運動を活性化できるのかを明らかにする研究に取り組む。
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研究成果の概要 |
真核生物の鞭毛は滑らかな波打ち運動を生みだす運動器官であり, その運動は個体の生命活動に大きく貢献している。本研究では, 動物とほぼ同じ構造の鞭毛を使って泳ぐ単細胞生物「緑藻クラミドモナス」を調べた。鞭毛に欠陥があるため泳げない細胞に,深海6000メートル相当の静水圧をかけたところ,鞭毛を滑らかに動かして泳ぎ出す様子を観察できた。これは, 特殊な薬剤や遺伝子操作を使わない新しい細胞操作技術を創出できたことになる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ヒトの体の中ではたらく繊毛や鞭毛が動かなくなると,「繊毛病」と呼ばれる病気の症状が現れる。例えば, 精子の鞭毛が動かなくなると不妊症になる。今回,調べた「緑藻クラミドモナス」は,ヒトの繊毛や鞭毛とほぼ同じ仕組みで動いている。今回, 明らかにした静水圧による鞭毛運動の活性化法を応用すれば,なんらかの理由で動かないヒトの鞭毛や繊毛の不調を回復させ,不妊治療などにつなげられる可能性が出てくる。
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