研究課題/領域番号 |
19H02568
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分28050:ナノマイクロシステム関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
戸田 雅也 東北大学, 工学研究科, 准教授 (40509890)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
15,860千円 (直接経費: 12,200千円、間接経費: 3,660千円)
2021年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2019年度: 6,630千円 (直接経費: 5,100千円、間接経費: 1,530千円)
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キーワード | 磁気共鳴 / 3次元イメージング / ラジカルセンシング / 3次元画像化 / スピン検出 |
研究開始時の研究の概要 |
磁気共鳴力顕微鏡(MRFM)のシステムの安定度やセンシングアライメントの困難さといった技術的課題に対して、システムのミニチュア化を実現することで、以下に示す計測性能の向上を実現する。 ・ ラベルフリー計測技術、非侵襲3次元観察技術の確立 ・ 単結晶ダイヤモンド高Q値センサといった高感度力センサによる高空間分解能の達成 大気圧液中試料と高感度センサのアライメントの課題をマイクロ流路の集積化により解決したり、試料を安定してセンサに近づけ、常温常圧で試料を傷つけず観察したりするための計測システムを築く。それにより、いままで観察することができなかった微細な生物学的現象(ラジカルの挙動)を捉えることが可能となる。
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研究成果の概要 |
走査型磁気力顕微鏡(MRFM)は,非接触非破壊で試料内部のスピン密度の三次元分布を得ることができる。本研究では、従来にはなかった常温常圧での微小試料内部の磁気共鳴分布をイメージング可能なMRFMを開発した。磁性球体を先端に有する高感度なSiナノワイヤー型磁力センサと画像処理に必要な応答関数を正確に定義することで、観測データ数が少なくても広範囲の電子スピン密度分布を高精度に画像化することを可能にした。さらに、応答関数にノイズパラメータを使用した波数空間での畳み込みを使用するフーリエ変換を用いることによって、3D画像化処理にかかる時間の短縮に成功し、常温常圧下でも高精度に画像化が可能となった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
MRFM計測システムの主要精密機械構成要素の大部分を独自開発し、それらを精度良く組み立て、観察技術を実用化レベルにすることに成功した。これまで、課題となっていた長い観測時間を解決するために、きわめて高感度なSiナノワイヤー型磁力センサを使用することと、画像処理に必要な応答関数を正確に定義することで、観測データ数が少なくても広範囲の電子スピン密度分布を高精度に画像化することを可能にした。応答関数にノイズパラメータを使用したフーリエ変換を用いることによって、3D画像化処理にかかる時間の短縮に成功した。サンプル内部を非破壊で解明する観察技術は、今後生命科学分野において応用が期待される技術である。
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