研究課題/領域番号 |
19H02584
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分29010:応用物性関連
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研究機関 | 京都大学 (2020-2021) 分子科学研究所 (2019) |
研究代表者 |
須田 理行 京都大学, 工学研究科, 准教授 (80585159)
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研究分担者 |
橋本 顕一郎 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 准教授 (00634982)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2020年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
2019年度: 9,880千円 (直接経費: 7,600千円、間接経費: 2,280千円)
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キーワード | 二次元超伝導 / 光誘起相転移 / フォトクロミズム / キャリアドーピング / 分子性導体 / フォトクロミック分子 / モット絶縁体 / 光キャリア注入 / 相転移 |
研究開始時の研究の概要 |
電界効果トランジスタ原理に基づき誘起された超伝導相や金属相はデバイス界面に存在するため、基板やチャネル層のバルク部分が障害となり、適用可能な物性評価手法は限られていた。本研究では有機単結晶表面にフォトクロミック単分子膜を直接自己組織化させる手法を確立し、"デバイス構造を用いないバルク結晶表面への光キャリア注入"を実現すると共に、結晶表面に"二次元超伝導相"を創出することを目的とする。また、デバイス界面では困難であった各種測定を適用することにより、誘起された超伝導相を詳細に評価し、有機強相関電子系におけるフィリング制御型超伝導転移の本質を明らかにすることも目的とする。
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研究成果の概要 |
本研究では、デバイス構造を用いないバルク結晶"表面"への光キャリア注入の実現および有機結晶表面での二次元超伝導相の創出とその評価を目的とし、フォトクロミック単分子膜を有機単結晶表面に直接自己組織化させ、光照射によって高密度キャリア注入を実現する新たな手法を確立した。実際に有機結晶κ型BEDT-TTF塩表面への光キャリアドーピングを実現し、その光誘起超伝導相が理想的な二次元超伝導相であることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、デバイス構造を用いることなく、光照射によって超伝導相を誘起する手法を確立した。本技術に、集光技術を併用すれば結晶中の任意の局所部分へのキャリア注入を行い、人工的相分離状態を形成可能である。光誘起超伝導相と絶縁相のパターニングにより、ジョセフソン接合などの分子素子を光照射によって作製するという新たな超伝導エレクトロニクスの展開も可能になるものと期待される。
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