研究課題/領域番号 |
19H02602
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分29020:薄膜および表面界面物性関連
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
田中 悟 九州大学, 工学研究院, 教授 (80281640)
|
研究分担者 |
神田 晶申 筑波大学, 数理物質系, 教授 (30281637)
小森 文夫 東京工業大学, 物質理工学院, 研究員 (60170388)
Anton V.Visikovs 九州大学, 工学研究院, 助教 (70449487)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2021年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2020年度: 6,630千円 (直接経費: 5,100千円、間接経費: 1,530千円)
2019年度: 7,280千円 (直接経費: 5,600千円、間接経費: 1,680千円)
|
キーワード | グラフェン / エピタキシー / 電子状態 / ツイスト2層グラフェン / SiC / ツイスト2層グラフェン / モアレ / 角度制御 / 角度分解光電子分光 / CVDグラフェン / 剥離転写手法 / モアレ積層グラフェン / 転写 |
研究開始時の研究の概要 |
互いに面内回転したグラフェンを2層重ねると,新しい結晶概念であるモアレ系結晶となる.本研究では,SiC基板上に剥離が容易なグラフェンがエピタキシャル成長する「新CVD法」をベースとした新しい剥離・転写手法を用いて,回転角を自在に制御した大面積モアレ積層系グラフェンを作製し,それらの電子物性とキャリア輸送特性を検証・探索する.
|
研究成果の概要 |
互いに面内回転した(ツイスト角度)グラフェンを2層重ねると,ツイスト2層グラフェン(TBG)となる.本研究では,SiC基板上のエピタキシャルグラフェン成長・剥離・転写手法を用いて,ツイスト角を制御したTBGを作製し,それらの電子物性を調べた. 1.ツイスト角度制御:グラフェンはSiCにエピタキシャル成長することから,2枚のSiC基板端面をそろえることで0°のTBGとなリ,更にステッピングモーターで0.1°の角度制御によって0.7~4.0°の範囲で角度制御が可能となった. 2.角度分解光電子分光(ARPES)を用いて電子状態の評価を行ったところ,各ツイスト角度の電子状態計算と良く合う結果を得た.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
TBGは超伝導を始めとする様々なユニークな物性が発現する場として大きな注目を浴びており,将来のデバイス応用への期待も高い.現状ではミクロンスケールの小片サンプルを用いた研究が主であり,サンプル品質にばらつきがあり,整合性のよい結果が得られていない.ツイスト角度は特に制御が困難であることから,学術的な議論を妨げる要因となっている.本研究で得られた大面積で,かつツイスト角度を制御したTBGを用いることにより,物性探索の範囲が大きく拡がり,新たな物性の発見に繋がる可能性がある.
|