研究課題/領域番号 |
19H02609
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分29030:応用物理一般関連
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研究機関 | 近畿大学 (2020-2021) 同志社大学 (2019) |
研究代表者 |
春田 正和 近畿大学, 産業理工学部, 准教授 (90580605)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
16,380千円 (直接経費: 12,600千円、間接経費: 3,780千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2020年度: 6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2019年度: 7,410千円 (直接経費: 5,700千円、間接経費: 1,710千円)
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キーワード | リチウムイオン電池 / 蓄電池 / シリコン負極 / イオン伝導 |
研究開始時の研究の概要 |
リチウムイオン電池の劣化要因である負極表面での電解液分解を電極界面の人工組織制御により回避し、大容量シリコン負極の実用化を目指す。薄膜技術を用いて精緻に制御された人工被膜を形成したシリコン負極の電気化学特性を調べることにより、負極特性の向上に有効な成分を明らかにする。その被膜成分を予め電極表面に構築することにより、長寿命なシリコン負極を実現する。
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研究成果の概要 |
次世代のリチウムイオン電池用負極として大容量シリコン系材料の実用化を目指した。シリコン系負極の実用化においては、電池の劣化要因である電解液分解を抑制することが重要である。本研究では、フッ化リチウム(LiF)が電解液分解を抑制する重要な被膜成分であることを示した。フッ素系ポリマーであるNafionを添加したシリコン合材電極を作製することにより、初回充電時に電極表面にLiFを多く含んだ表面被膜が形成され、それ以降の充放電サイクルにおいて電解液分解を抑制すること明らかにした。さらに、シリコン系負極は全固体電池に適用させることも可能であり、優れた寿命特性を有することを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来の化石燃料に依存した社会から脱却し、脱炭素社会の実現に向けたエネルギーシフトの機運が世界的に高まっている。脱炭素社会の実現に向けた電気自動車の普及化や太陽光や風力などの自然エネルギーの有効利用において、高性能な蓄電池が必要不可欠である。リチウムイオン電池の更なる大容量化を目指して、従来の黒鉛負極の約10倍の蓄電容量を有するシリコン系材料の実用化を目指した。本研究では、シリコン負極表面に人工的な被膜を形成することにより寿命特性を改善できることを示すとともに、特性改善に有効な被膜成分を明らかにした。
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