研究課題/領域番号 |
19H02654
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分31020:地球資源工学およびエネルギー学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
簡 梅芳 東北大学, 環境科学研究科, 助教 (20533186)
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研究分担者 |
井上 千弘 東北大学, 環境科学研究科, 教授 (30271878)
菅原 一輝 成蹊大学, 理工学部, 研究員 (60792405)
飯塚 淳 東北大学, 多元物質科学研究所, 准教授 (70451862)
久保田 健吾 東北大学, 環境科学研究科, 准教授 (80455807)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2021年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2020年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2019年度: 9,750千円 (直接経費: 7,500千円、間接経費: 2,250千円)
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キーワード | レアメタル / 生物学的金属回収 / モリブデン / 微生物固定 / 生物回収 / ニッケル / コバルト / 微生物 / 生物濃縮 / 金属応答性 / 生物機能 / 金属回収 / 水銀 / ヒ素 / 酵母 |
研究開始時の研究の概要 |
現代産業に必要不可欠なレアメタルを廃棄物・排水から効率的かつ経済的に回収する技術は確立されていない。一方、多くの生物は特定の金属に対して高感度・高特異性を示す応答システムを有しており、産業排水からの金属濃縮に応用する可能性があるが、この生物機能はごく一部しか解明されていない。本研究は、生物工学的手法を駆使した金属応答性生物遺伝資源を開発し、この資源を応用してレアメタル等の希少金属資源に対する生物学的濃縮・回収技術を確立する。
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研究成果の概要 |
本研究は、金属応答生物資源の探索、新規金属資源回収微生物の構築およびその金属回収微生物の利用展開を目的として行った。生物資源の探索について、微生物からレアメタルのモリブデン、ニッケルの吸着遺伝子の取得、有毒金属のヒ素と水銀の解毒遺伝子群を特殊な構造で併せ持つ微生物の発見、また、超蓄積植物からヒ素、カドミウム、亜鉛の取込に寄与する遺伝子の発現解析に成功した。金属回収微生物の構築について、モリブデン吸着酵母とニッケル・コバルト吸着大腸菌の作製に成功したうえ、これらの微生物の固定担体についても検討できた。これらの成果は学術論文として7報掲載し、学会発表を7件行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果として、(1)金属に対する生物応答遺伝子を探索し、レアメタルのモリブデン、ニッケル、コバルトに対して吸着能を持つ遺伝子、また有害金属のヒ素、カドミウムの除去・輸送に関する遺伝子の特定または取得ができた。(2)得られた金属応答遺伝子の機能解析および遺伝子組み換え微生物を構築し、生物学的金属回収・除去システムの技術基盤を確立できた。本研究により、高感度・高選択性を特徴とするこれらの生物学的金属応答機能をレアメタルの回収や有害金属の除去に適用する可能性を見出した。本研究は生物学分野の学術研究のみならず、産業分野・環境保全分野にも知見を提供できる社会的意義を有する研究であった。
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