研究課題/領域番号 |
19H02663
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分31020:地球資源工学およびエネルギー学関連
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研究機関 | 長岡工業高等専門学校 |
研究代表者 |
荒木 秀明 長岡工業高等専門学校, 物質工学科, 教授 (40342480)
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研究分担者 |
赤木 洋二 都城工業高等専門学校, 電気情報工学科, 准教授 (10321530)
寺田 教男 鹿児島大学, 理工学域工学系, 教授 (20322323)
田中 久仁彦 長岡技術科学大学, 工学研究科, 教授 (30334692)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2019年度: 10,530千円 (直接経費: 8,100千円、間接経費: 2,430千円)
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キーワード | 太陽電池 / 薄膜 / 硫化物 / カルコゲン化合物 / 銅錫ゲルマニウム硫化物 / インジウムフリー / Na添加効果 / 結晶成長 / エネルギー変換 |
研究開始時の研究の概要 |
大規模量産が可能な次世代太陽電池材料として,希少元素(In)や毒性元素(Se)等を含まないInフリー材料の開発が望まれている。本研究では,Inフリー材料の一つであるCu2(Sn,Ge)S3(CTGS)に着目し,そのベース化合物であるCu2SnS3(CTS)をモデルとして,薄膜の結晶成長機構の解明と結晶成長に伴う薄膜物性の改善を行い,得られた知見に基づいてCTSやCTGS薄膜の作製プロセスを最適化することで高効率なInフリー化合物系薄膜太陽電池の実現を目指す。
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研究成果の概要 |
大規模量産が可能な次世代太陽電池材料として,希少元素Inや毒性元素Se等を含まないInフリー材料の開発が求められている。本研究では,Inフリー材料の一つであるCu2(Ge,Sn)S3 (CTGS)に着目し,そのベース化合物であるCu2SnS3(CTS)をモデルとして,薄膜の結晶成長技術を検討した。Na添加CTS薄膜は硫化温度570度以上では単斜晶構造の単相が得られ,太陽電池の効率も向上することを明らかにした。また,CTS/CdS界面の最適化を行い,CTS太陽電池の高効率化の指針を得た。これらの結果に基づき,CTGS薄膜の作製プロセスの改善により,変換効率4%を超えるCTGS太陽電池を実現した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
次世代太陽電池としてCIGSなどの省資源な薄膜光吸収材料が注目されているが,希少元素Inや毒性Seを使用しており,環境負荷や資源の枯渇が懸念され,希少元素や毒性元素を含まない高効率太陽電池材料の開発が重要な課題となっている。本研究は,将来の太陽電池材料の新たな候補として,In資源の制約を受けないInフリー硫化物系薄膜太陽電池材料であるCu2(Sn,Ge)S3を用いた薄膜太陽電池の実現を目指した研究であり,結晶成長やデバイス構造に関して新たな知見を得た。これら成果は,Inフリー化合物薄膜太陽電池の実現に向けた技術として,再生可能エネルギー技術の発展に資するものである。
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