研究課題/領域番号 |
19H02669
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分32010:基礎物理化学関連
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研究機関 | 埼玉大学 |
研究代表者 |
乙須 拓洋 埼玉大学, 理工学研究科, 准教授 (90564948)
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研究分担者 |
山口 祥一 埼玉大学, 理工学研究科, 教授 (60250239)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
15,600千円 (直接経費: 12,000千円、間接経費: 3,600千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 10,660千円 (直接経費: 8,200千円、間接経費: 2,460千円)
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キーワード | 蛍光相関分光法 / 光退色後蛍光回復法 / 脂質二重層膜 / 蛍光寿命 / 分子拡散 / 脂質二重膜 / アミロイド |
研究開始時の研究の概要 |
蛋白質が凝集することで生じるアミロイドは,アルツハイマー病といった重篤な疾病の要因とされており,その形成機構に関する数多くの研究がなされている.これらの研究より蛋白質と脂質膜の相互作用によってアミロイド形成が促進されるとの知見が得られているが,その形成機構に関する分子論的理解は進んでいない.本研究では,近年開発がなされた2つの新規分光手法を初めてアミロイド研究に適用することで,①脂質膜上での蛋白質の構造ダイナミクスと蛋白質間相互作用の高時間分解能での解析,②蛋白質との相互作用による脂質膜の動態変化の微視的,巨視的な解析を行い,アミロイド形成初期過程における脂質膜の作用機構解明を目指す.
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研究成果の概要 |
本研究ではアミロイドベータをはじめとするアミロイド形成蛋白質のアミロイド形成が脂質二重層膜との相互作用によっていかに促進するかを定量的に解析するため,新たな分光手法の開発と応用を目的としている.本研究期間において,我々は2つの新規分光手法の開発を行った.1つは蛍光寿命の異なる複数の分子種の同時拡散計測を可能にする光退色後蛍光寿命回復法(FLRAP)であり,もう一つはパルス交替励起蛍光分光法に基づいて,膜吸着分子が膜結合した際の脂質膜中脂質の動態変化を解析する手法である.これら2つの手法の開発に成功し,生体分子の物性研究への応用を行った.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究期間で開発を行った2つの手法はアミロイド研究において重要とされる蛋白質―脂質間相互作用を定量的に解析する手法を提供するのみならず,膜融合過程など様々な生命現象の定量的解析において有用なツールになると期待される.その点において,本研究機関における成果は十分な学術的意義を有するものであると考える.
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