研究課題/領域番号 |
19H02686
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分32020:機能物性化学関連
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
伊藤 冬樹 信州大学, 学術研究院教育学系, 教授 (80403921)
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研究分担者 |
坂本 章 青山学院大学, 理工学部, 教授 (90262146)
岡島 元 中央大学, 理工学部, 准教授 (20582654)
島田 林太郎 青山学院大学, 理工学部, 助教 (70548940)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,940千円 (直接経費: 13,800千円、間接経費: 4,140千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2019年度: 11,570千円 (直接経費: 8,900千円、間接経費: 2,670千円)
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キーワード | 蛍光スペクトル / 有機結晶 / 液滴状クラスター / ハイパースペクトルカメラ / 低振動数ラマン分光 / 結晶成長 / 有機分子集合体 / アモルファス / 相転移 / 有機結晶生成 / 液滴状凝集体 |
研究開始時の研究の概要 |
近年,新たな表示デバイスとして有機電界発光(EL)の開発が急速に進んでいる.発光体として用いられる有機化合物の固体は,分子構造のみだけでなくそれらの集合様式にも依存してその発光色は劇的に変化する.有機分子集合化の過程を理解することができればより最適なプロセス設計,制御へとつながる.そこで本研究では,有機結晶生成過程で観測される中間体の「液滴状凝集体」に関する知見を得るために,溶媒蒸発結晶化過程の蛍光可視化ならびに低振動数ラマン分光,微小角入射広角X線散乱のリアルタイム測定に基づく構造解析を実施し,結晶化における分子間相互作用と有機分子固体での相に依存した蛍光特性を明らかにする.
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研究成果の概要 |
我々は,蛍光分子の凝集化過程で観測される蛍光変化を利用して,結晶生成過程での分子ダイナミクスを検討してきている.本研究では,結晶化過程で観測されている中間体についてその構造や物性,結晶化に与える影響を検討した.中間体である液滴状クラスター状態は,有機結晶の生成過程において最終的な析出物の構造を決定すること,またその保持時間は結晶核形成に影響を与えることを明らかにした.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
結晶生成に関する核形成機構で提案されてきている「二段階核形成機構」で想定されている液滴状クラスターの構造,物性に関する評価をすすめることができた.また,この中間体の保持時間が,結晶析出のみならず多形発現にも影響を与えていることを実証した.この結果は,有機結晶の関与する医薬品や機能性固体材料の合理的製造プロセスに重要な視座を与えるものである.また,不均一系の界面現象の実時間変化の観測に,ハイパースペクトルカメライメージング蛍光スペクトルイメージングを適用したことは,その汎用性を拡大させた意義をもつ.
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