研究課題/領域番号 |
19H02702
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分33010:構造有機化学および物理有機化学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
廣戸 聡 京都大学, 人間・環境学研究科, 准教授 (30547427)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2021年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2020年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2019年度: 6,630千円 (直接経費: 5,100千円、間接経費: 1,530千円)
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キーワード | ヘリセン / 極性結晶 / 近赤外発光 / 積層制御 / ラジカルカチオン / 自発分極 / 金錯体 / 非線形光学効果 / アザヘリセン / アザバッキーボウル / ビラジカル / バッキーボウル / 有機半導体 / 固体発光 |
研究開始時の研究の概要 |
最近、平面ではなく曲面構造をもつπ共役分子が次々と合成され、注目されている。しかしながら、その機能性についてはまだ未開拓である。そこで、本研究では、曲面という構造に着目した曲面π共役分子ならではの新たな機能の創出を目指す。特に、酸化・還元という電気化学刺激応答性や導電性など電気を活用した次世代の有機分子材料の開発に繋がる機能創出を目指し、曲面π共役分子の有用性を示す。
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研究成果の概要 |
本研究では、窒素を含む曲面π共役分子の構造や電子状態を制御することにより、曲面π共役分子特有の性質を活かした新たな機能を作り出すことを目指しました。その結果、ボウル型分子の積層構造やねじれ分子の構造・光化学特性を制御することに成功しました。特に、アザヘリセンにおける選択的な置換基変換反応を開発し、それを基にして近赤外線発光や自発分極といったこれまでにない機能を実現しました。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究ではこれまで使い道が不透明であった曲面π共役分子の材料展開における重要な知見を与える。特に、三次元構造と分子間相互作用を巧みに活用した固体中での積層構造の制御は、有機半導体だけでなく強誘電体や焦電体などこれまで有機材料にあまり活躍の場がなかった材料分野への応用可能性を広げるものである。さらに、発光性のらせん分子の創出や分子設計における知見は生体内におけるらせん化合物、DNAやRNAとの親和性を期待するものであり、遺伝子を用いた薬剤や生体中における物質の動きの可視化など生体応用への応用展開を伺う重要な知見となる。
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