研究課題/領域番号 |
19H02703
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分33010:構造有機化学および物理有機化学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
清水 宗治 九州大学, 工学研究院, 准教授 (70431492)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2021年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 9,230千円 (直接経費: 7,100千円、間接経費: 2,130千円)
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キーワード | 反芳香族性 / ポルフィリン / 典型元素 / 常磁性 / 伝導性 / 伝導特性 |
研究開始時の研究の概要 |
反芳香族分子は特異な電子構造に起因して、通常の芳香族分子には見られない有用物性の発現が期待されており、潜在的な機能性分子材料として関心が高い一方で、不安定な電子配置のため、芳香族分子と比較して、その合成研究は遅れている。本研究ではポルフィリンの構造物性相関に基づき分子設計し合成した、安定な反芳香族分子である5,15-ジオキサポルフィリンを用いて、当該分野研究を推進し、反芳香族性の真の理解から反芳香族分子の物性応用へとシームレスに展開することで、機能性有機分子材料に革新的なパラダイムシフトを起こす。
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研究成果の概要 |
本研究では反芳香族性分子が有する(1)常磁性、(2)非線形光学特性、(3)伝導特性、(4)3次元芳香族性、(5)Baird芳香族性などの物性研究を展開するために、(a) 5,15-ジオキサポルフィリン(DOP)の合成化学の開拓、(b)DOPを基盤とした新規分子の合成、(c)物性研究、(d)応用研究について行った。(a)の合成化学に関して、大きな進展があり、周辺官能基化により、応用研究に資する分子群を創出することに成功した。また、(4)に関連して、STMを用いた固液界面の集積について解明し、積層二量体の電子構造を解明することに成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
未開拓の研究分野である反芳香族分子の合成および物性化学を開拓するための基盤が、安定な反芳香族分子であるDOPを用いた本研究の成果により整ったと評価している。特にSTMを用いた積層構造の構築と物性評価は応用物性研究に直結するものであり、学術的な意義は大きい。まだまだ安定な芳香族分子は限られていることから、今後もDOPを基盤とした合成物性研究を継続していくことで、当該分野の発展が期待できることから、社会的な意義も大きい。
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