研究課題/領域番号 |
19H02704
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分33010:構造有機化学および物理有機化学関連
|
研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
久保 由治 東京都立大学, 都市環境科学研究科, 教授 (80186444)
|
研究分担者 |
西藪 隆平 東京都立大学, 都市環境科学研究科, 助教 (00432865)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2021年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2020年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2019年度: 10,140千円 (直接経費: 7,800千円、間接経費: 2,340千円)
|
キーワード | 燐光 / ホウ素 / ボロン酸 / 超分子 / 自己組織 / 残光センシング / ポリビニールアルコール / センシング / 室温燐光 / ポリビニルアルコール / ケモセンサー / チオフェン / スルホローダミン B / フェルスター型エネルギー移動 / 円偏光発光 / 微粒子 |
研究開始時の研究の概要 |
有機室温燐光は、長寿命・長波長発光・固体発光性など従来の蛍光物質にない特徴を有する。その残光現象を利用した新材料の開発が期待されている。しかしながら、低効率な発光であるため,有機燐光を制御し機能化をおこなう研究は未開拓である。本研究では、申請者らが独自に開発したボロン酸自己組織分子系が室温燐光性をもつことに端を発した取り組みとして、結晶ではない分子組織体での長寿命室温燐光の発現、機構解明、そして機能化探求をおこなう。
|
研究成果の概要 |
ボロン酸はジオール類と可逆的な共有結合を通して熱力学的に有利な分子系を形成するばかりでなく、溶液のpHやアニオンの化学刺激によってその結合性が変化する。後者はルイス酸性ホウ素に起因した挙動である。この性質は化学刺激応答型分子会合体に適用可能なことから、ケモセンサーの開発など超分子化学分野で盛んに検討されてきた。近年、アリールボロン酸類は固体状態で室温燐光 (RTP) 特性をもつことが報告され、超分子としての性質との連携に興味が持たれた。本研究では、ボロネート自己集合粒子のRTP特性や関連フィルムを調製し、残光現象を軸とする機能分子系の提案に成功した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
三重項励起子は分子振動や酸素の影響を受けやすく、貴金属フリーな有機物を用いて室温燐光を得ることは容易ではない。しかしながら、残光現象は蛍光物質にない特徴であることから、高効率かつ長寿命燐光を発現する設計指針の確立は関連分野の発展に資する学術的意義がある。室温燐光は遅延発光として観察されるので、自家蛍光の影響を回避できるバイオイメージング法やセキュリティフィルムへの利用があげられ、安心・安全の社会に貢献できる。
|