研究課題/領域番号 |
19H02723
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分33020:有機合成化学関連
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研究機関 | 学習院大学 |
研究代表者 |
草間 博之 学習院大学, 理学部, 教授 (30242100)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2021年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2020年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2019年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
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キーワード | 光反応 / カルベン / アシルシラン / エネルギー移動 / カルベン錯体 / 遷移金属触媒 / 金属錯体 / 有機合成反応 |
研究開始時の研究の概要 |
物質合成の根幹を支える有機合成化学において、従来は不可能であった形式の分子変換の実現や目的物質の合成を短行程・高効率で実現する革新的合成方法論の開拓は常に重要な研究課題である。本研究では、このような合成化学的手法の実現を目指すにあたり、光の作用により発生させた高反応性化学種の反応を、遷移金属種の作用を活用して制御する、というアプローチで研究を展開する。とりわけ、高反応性化学種として知られる炭素の二価化学種”カルベン”の反応性を遷移金属触媒の作用により制御する研究に注力し、既存の手法にない特徴を有する物質変換・合成法の開拓を目指す。
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研究成果の概要 |
炭素の二価化学種であるカルベンは合成化学において大変有用な反応活性種であるが、安定に取扱可能な物質から簡便にカルベンを発生し、かつ、その反応性を制御することは必ずしも容易ではない。 本研究では、アシルシランのカルベンへの光異性化プロセスを活用する新規な分子変換法の開発を目指した検討を実施し、可視光を用いることで効果的にカルベン生成を実現できる手法の開拓に成功した。また、光によるカルベン生成と、金属触媒による反応物の活性化を組み合わせた独自の反応系を開拓し、光と金属との協働作用に基づく数々の反応を開発することに成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
「ものづくり」の基盤となる合成化学において、省エネルギー・低環境負荷型の方法論の開発や、既存の手法で実現できない革新的な合成方法論の開拓が急務となっている。本研究では可視光を活用して高反応性化学種であるカルベンの高効率的な生成手法を開発するとともに、生じたカルベンの反応制御法を開拓することで独創的な分子変換反応を開発したものである。この成果は、学術的に新規な方法論であるとともに、今後多様な分子変換に応用可能と考えられることから、新たな物質合成法を社会に提供できる可能性をもつ基礎技術として意義あるものと考える。
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