研究課題/領域番号 |
19H02731
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分34010:無機・錯体化学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
平岡 秀一 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (10322538)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2021年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2020年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2019年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
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キーワード | 超分子化学 / 分子自己集合 / 自己集合過程 / 準安定種 / 金属錯体 / エネルギーランドスケープ / 速度論支配 / Pd(II)イオン / 自己集合 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、自己集合性錯体の形成機構の解明を通して、自己集合過程を決定づける因子を明らかにする。さらに、これを一般化し、自己集合過程を合目的にデザインすることで、速度論的支配下によって安定な自己集合体を効率的に開発する。準安定な自己集合体を人工的に作り出すためには、自己集合過程の理解、すなわち、自己集合をコントロールするエネルギーランドスケープを明らかにしなければならない。自己集合過程の解明を通して、一過的に形成される速度論的な準安定種を効率的に作り出し、これらを新たな物質合成や多様な分子が互いに連携した複雑な分子システムの開発へ応用する。
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研究成果の概要 |
これまで多くの分子自己集合が熱力学支配によって行われてきたが、多成分の自己集合体など熱力学支配では実現不可能な集合体が存在する。本研究は、この問題を解決するために、速度論による分子自己集合の可能性に着目し、自己集合過程を実験および理論的に解明し、機構解明に基づき分子自己集合を速度論支配できることを明らかにした。また、この成果をもとに、分子自己集合の素反応が可逆であっても分子自己集合を系全体として非可逆系として準安定な多成分自己集合体を形成する一般手法も開発した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
分子自己集合はナノレベル以上の構造体を形成するための基本的な現象であり、生命系の組織形成や材料など広く利用されている。人工系の分子自己集合の多くは熱力学支配であるために、生命系に匹敵する複雑集合体の形成ができなかったが、本研究によって実証された速度論支配の分子自己集合により準安定、多成分といったこれまで達成が不可能な分子自己集合体を合理的に形成する道を切り拓き、自然界における自己集合の更なる理解や分子自己集合に基づく材料開発に大いに貢献すると期待される。
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