研究課題/領域番号 |
19H02745
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分34020:分析化学関連
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
吉村 英哲 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 助教 (90464205)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2021年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2020年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2019年度: 8,840千円 (直接経費: 6,800千円、間接経費: 2,040千円)
|
キーワード | バイオイメージング / 生物発光 / RNA / 細胞 / 遺伝子発現 / 顕微鏡 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は申請者が独自に構築したRNAイメージング技術を基盤として、多数細胞からなる集団において1細胞ごとの生細胞内遺伝子発現の時空間変化を、細胞内局在を解析可能な空間解像度で数日以上にわたって定量分析する、世界初の技術創出を目指す。この技術を用いて、多細胞集団の中で個々の細胞に確率論的に生じる細胞生理現象、すなわちリプログラミング(iPS細胞化)や分化誘導、ガン化などの細胞現象が生じるための必要十分条件となる遺伝子発現時空間特性を同定する。さらに本手法の原理実証のため、体細胞のリプログラミングなどの細胞生理現象について本手法を適用し、現象を生じる遺伝子発現時空間特性の必要十分条件を検討する。
|
研究成果の概要 |
本研究では任意のRNAを細胞内で標識し、生物発光を利用して可視化検出する生物発光RNAプローブの開発を行った。開発したプローブの機能を溶液内で評価したところ、標的RNAの添加とともに発光が上昇し、RNaseの添加により標的RNAが分解すると速やかに発光が減少した。このプローブをホ乳類培養細胞に適用し生物発光顕微鏡で観察を行うと、細胞の外部刺激を受けた応答にともないRNAの局在変化が生物発光により観察された。これらの結果から、本研究では生細胞内RNAを標的とした生物発光プローブの開発を行い、細胞内での内在性RNAの局在変化の可視化追跡を実現した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の結果から、開発したプローブは生細胞内において標的とする内在性RNAの細胞現象に伴う局在変化を可視化追跡可能な性能を有することが示された。本プローブの特徴として、標的とするRNAの配列に応じて、そのRNAを標的とするようにカスタムメイドにデザインできることがある。すなわち、本プローブの原理を用いて様々なRNAを標的として生細胞内で局在変化を経時観察できるようになる。またRNAは遺伝子発現産物であり、各種網羅的解析により同定されたRNAが標的とする生理機能の発現過程において示す動態解析にも応用可能である。
|