研究課題/領域番号 |
19H02747
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分34020:分析化学関連
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研究機関 | 名古屋工業大学 |
研究代表者 |
井田 隆 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (80232388)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
10,400千円 (直接経費: 8,000千円、間接経費: 2,400千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2019年度: 7,150千円 (直接経費: 5,500千円、間接経費: 1,650千円)
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キーワード | X線回折 / 粉末X線回折 / 半導体X線検出器 / 粉末X線回折 / 一次元半導体X線検出器 / 連続走査積算測定 / 装置収差 / 解析幾何学モデル / シリコンストリップ検出器 / 畳み込み / 逆畳み込み / 赤道収差 / X線回折 / 化学分析 / 組織評価 / 数値解析 / 材料設計 |
研究開始時の研究の概要 |
物質の同定・定性分析を主な目的とする粉末X線回折ユーザーに,直観的に受け入れられやすい有効な情報を提供するためのソフトウェア・システムを製作する。粉末X線回折測定によって得られるデータに現れる回折ピークは,装置収差によって位置がずれ,非対称な形状に変形しているが,数学的なモデルと高速な数値計算アルゴリズムを利用してこれらを自動修正する。また,X線源の経時劣化により出現する偽ピークは,標準試料を用いた較正実験データによって自動除去するためのパラメーターを取得する。これらの操作を自動的に遂行する汎用性の高い方法論を構築する。
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研究成果の概要 |
申請者は半導体X線検出システムを搭載した実験室型の粉末X線回折装置の赤道収差に関する二次近似に基づく代数モデルと高効率な数値計算法を導き,実測のX線回折データから赤道収差の影響を除去するための実用的なデータ処理アプリケーションを開発した。さらに医薬品の薬効成分を含む比較的低分子量の有機化合物の分析への応用に展開することを計画し,その目的に沿ってピーク形状モデル函数システム開発を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
粉末X線回折測定は,天然鉱物や金属・セラミックス等の実用材料,医薬品の分析等に広く用いられる分析手法である。2000 年代から実験室型の粉末X線回折測定装置にアレイ型 PIN フォトダイオードをセンサーとするX線検出システムが搭載されるようになり,粉末X線回折測定システムのパフォーマンスが飛躍的に向上することになった。しかし,従来型の測定装置とはわずかに実質的な部品配置が異なることにより,従来用いられた理論モデルを使うことができない一方で,正しい理論モデルの提案されていない状況が続いていた。本研究はこの問題を解消し,現代的な粉末X線回折測定技術の理論的な基盤の整備を実現した意義がある。
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