研究課題/領域番号 |
19H02750
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分34020:分析化学関連
|
研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
新井 敏 金沢大学, ナノ生命科学研究所, 准教授 (70454056)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
15,730千円 (直接経費: 12,100千円、間接経費: 3,630千円)
2021年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2020年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2019年度: 7,930千円 (直接経費: 6,100千円、間接経費: 1,830千円)
|
キーワード | 蛍光温度センサー / 熱産生 / 蛍光寿命 / 蛍光タンパク質 / 色素 / 蛍光温度計 / 蛍光センサー / オルガネラ / 細胞内温度 / 定量イメージング / 蛍光イメージング / 温度センサー / 細胞熱産生 |
研究開始時の研究の概要 |
今までの細胞レベルの温度センシング技術の多くは、「劇的な温度変化が起きた際に定性的な温度変化の情報を取得できる」、程度に適用範囲が限定されており、温度計測技術の検出感度・定量性・頑強性の点で、生物学分野で求められているスペックからは大きく乖離している。本申請では、センサー特性の劇的な向上のために、抜本的に方法論を変更した上で、様々な生物種に適用できるように設計された複数の温度センサーを生み出す。
|
研究成果の概要 |
細胞内の精密な温度測定を達成するために、優れた定量性と高い検出感度を兼ね備えた蛍光温度センサーの開発に取り組んだ。これを実現するために、蛍光センサーが温度変化を読みだす物理量として、アーティファクトの影響を受けにくい蛍光寿命を導入した。開発した一連の蛍光センサーを駆使して、高速蛍光寿命顕微鏡での観察下、ミクロスケールで発生させた人工的な温度勾配や、褐色脂肪細胞の熱産生を検出することに成功した。特に、細胞内の様々な場所の温度を測定しながら、細胞内の熱伝搬に関する知見を得た。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今までの生物学は、「温度」を動物個体の体温や、細胞培養の培地の温度として取り扱うことが多く、細胞1個、小器官1個の温度という視点は見落とされてきた。顕微鏡下で使用できる定量性・感度が高い細胞温度計測用のセンサーは、温度に関わる基礎生物学の分野に新しい知見をもたらす。更に、熱を積極的に用いる温熱療法(がんや筋肉)分野などに、精密温度測定技術が活かされる。
|