研究課題/領域番号 |
19H02753
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分34030:グリーンサステイナブルケミストリーおよび環境化学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
柴田 悦郎 東北大学, 多元物質科学研究所, 教授 (70312650)
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研究分担者 |
飯塚 淳 東北大学, 多元物質科学研究所, 准教授 (70451862)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2021年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2020年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
2019年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
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キーワード | スコロダイト / ヒ素 / 非鉄製錬 / 安定固定化 |
研究開始時の研究の概要 |
非鉄製錬において、製錬副産物中に濃縮されるヒ素の安定固定化に向けた革新的技術の確立が必要不可欠となっている。本研究では、ヘマタイト(Fe2O3)等の固体酸化鉄(III)を原料としたスコロダイト(FeAsO4・2H2O)結晶の生成・成長機構の解明をさらに深化させるべく、固体中の3価鉄(Fe(III))ならびに溶液中の2価鉄(Fe(II))イオンの役割解明に向け、固体酸化鉄としてマグネタイト(Fe(II)Fe(III)2O4)を用いたスコロダイト合成実験、ならびに鉄の安定同位体を用いた実験を行う。さらには、廃液循環利用の技術開発に向けた基礎実験も行い、解明した反応機構を基盤としたヒ素の安定固定化に向けた革新的な低環境負荷処理プロセスの開発を行う。
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研究成果の概要 |
本研究では、酸化鉄(III)添加によるスコロダイト結晶の生成・成長機構の解明を目的としている。ヘマタイト(Fe2O3)添加法での安定同位体鉄を用いる実験により、ゲル状前駆体はFe(III)とともに溶液由来のFe(II)で構成されており、そのFe(II)がヘマタイト由来のFe(III)と電子交換を行うことで前駆体がスコロダイト結晶に転換することを定量的に推測した。また、マグネタイト(Fe3O4)添加法において、前駆体の生成とスコロダイト結晶への転換に対する溶液pHの詳細な影響を明らかとした。その他、ヘマタイト添加法での廃液循環利用は、複雑なプロセスを経ることなく十分に実現可能なことを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在、国内の銅製錬等の非鉄製錬工程で副産物中に濃縮されるヒ素の有効な最終処分法が無く、ヒ素濃縮物は主に製錬工程に繰り返されている状態である。スコロダイトは広いpH領域で安定な化合物であるためヒ素を安定固定化し、最終処分または長期保管するのに最適な化合物形態である。本研究では、研究代表者らが合成プロセスを開発した固体酸化鉄(III)を原料としたスコロダイト結晶の生成・成長機構の解明を詳細に行うことで、上記プロセスの実用化に向けた科学的基盤を得ることが出来た。また、実用上重要である、廃液循環利用の技術開発に向けた基礎的実験も行い、技術的に十分に可能性を持つことを明らかとした。
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