研究課題/領域番号 |
19H02760
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分35010:高分子化学関連
|
研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
矢貝 史樹 千葉大学, 大学院工学研究院, 教授 (80344969)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
17,940千円 (直接経費: 13,800千円、間接経費: 4,140千円)
2021年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2020年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2019年度: 12,480千円 (直接経費: 9,600千円、間接経費: 2,880千円)
|
キーワード | 超分子ポリマー / 有機機能材料 / 自己集合 / 自己組織化 / トポロジー / ナノ構造 / 高分子 / 高次構造 / アゾベンゼン / フォールディング / 螺旋 / アンフォールディング / 分子集合体 / 光反応 / ジアリールエテン / ブロックコポリマー / キメラ構造 / ワンショット重合 / らせん / 水素結合 / グラジエント重合 / π電子系 |
研究開始時の研究の概要 |
新しい高分子として注目を集める超分子ポリマーは、モノマーの設計自由度が極めて高いが、主鎖の構造自由度を規制する非共有結合相互作用の導入が困難なため、高次構造(トポロジー)を自在に制御できる系は存在しない。ゆえに、トポロジーの違いや変化によって超分子ポリマーが発現する物性や機能は未知である。本研究では、申請者が独自に開発した「自発曲率を伴って超分子重合する超分子モノマー」を基軸に、多様なトポロジーを有する超分子ポリマーを創出し、トポロジー転移現象のメカニズムを解明する。さらに、異種モノマーをブロック超分子共重合させることで高次トポロジー集積体を構築する。
|
研究成果の概要 |
モノマーを非共有結合により重合することで得られる超分子ポリマーは、重合、分解、再生が従来のポリマー材料に比べて容易であることから、次世代の高分子材料としてその実用化が期待されている。従来のポリマーに関しては、ポリマー主鎖の高次構造(トポロジー)制御がモノマーの分子設計によって巧みになされ、それによって様々な特性が生み出されてきた。一方、超分子ポリマーに関してはトポロジー制御がほとんど研究されてこなかった。本研究では、我々が独自に開発した湾曲する超分子ポリマーを駆使し、多様なトポロジーを有する超分子ポリマーの合成に成功し、さらにそれらがトポロジーに由来する多様な物性を有することを実証した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
当該研究グループは、π電子系分子の水素結合からなる風車状6量体が湾曲構造の自発的形成を伴って超分子重合し、π電子系部位の構造によっ てユニー クなリングやラセン、ポリカテナン等を与え、さらにそれらが従来のポリマー材料にはない性質を示すことを実証した。本成果は、当該現象の本質的理解を可能にし、今後湾曲構造ならではの機能創出を目指す上で重要な多くの知見を与える。当該成果は、超分子重合に新風・変革を起こす可能性があり、日本発の独創的なトポロジカル自己集合材料開発へ向けての大きな一歩となる。
|