研究課題/領域番号 |
19H02761
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分35010:高分子化学関連
|
研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
石曽根 隆 東京工業大学, 物質理工学院, 教授 (60212883)
|
研究分担者 |
後関 頼太 東京工業大学, 物質理工学院, 助教 (20592215)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2021年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2020年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2019年度: 9,750千円 (直接経費: 7,500千円、間接経費: 2,250千円)
|
キーワード | 高分子合成 / 定序性高分子 / リビングアニオン付加反応 / 非重合性ビニルモノマー / 1,1-ジフェニルエチレン / 非重合性ビニル化合物 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、非重合性ビニル化合物の、one potでの連続的なリビングアニオン付加反応を用いて、シーケンスが制御された一次構造の明確な新規定序性高分子の精密合成を行うことを目的とする。 1)ポリマーアニオンを用いて非重合性ビニル化合物のリビングアニオン付加反応により、鎖末端のモノマー配列(ABCDなど)が制御された新規鎖末端定序性高分子の精密合成を行う。 2)単官能や二官能のアニオン開始剤を用い、新規定序性オリゴマー(X-DCBA-ABCD-Xなど)の合成を行う。 3)定序性オリゴマー(アニオン)をカップリング反応で結合させることで、新規定序性高分子((DCBA-ABCD)nなど)の合成を行う。
|
研究成果の概要 |
本研究では、アニオンリビングポリマーと、電子供与性や電子求引性の官能基を有する1,1-ジフェニルエチレン誘導体や1,1-ジ(2-ピリジル)エチレンなどの非重合性ビニル化合物のリビングアニオン付加反応を用いて、鎖末端にAB,ABC, ABCDなどのモノマー配列(シーケンス)を制御した構造を有する高分子を合成することに成功した。上記の非重合性ビニル化合物は単独重合を起こさないが、アニオン種と1:1の付加反応を起こして、新たなアニオン種を再生でき、さらに別種のより求電子性の高い非重合性ビニル化合物と反応させることで、連続的にシーケンスを制御できることを見出した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
酵素やDNAなどの天然高分子の中には、厳密なモノマー配列(シーケンス)が、生理活性や遺伝に関して極めて重要な役割を果たしている例がある。一方、合成高分子においては、シーケンスを厳密に制御することは未解決の重要な課題として残されている。本研究では、1,1-ジフェニルエチレン誘導体や1,1-ジ(2-ピリジル)エチレンなどの非重合性ビニル化合物のリビングアニオン付加反応を用いて、ポリマー鎖末端にAB二連子,ABC三連子, ABCD四連子などのシーケンスを厳密に導入することに成功した。連鎖重合機構でシーケンスの制御に成功したことは非常に重要であり、本研究の特徴を強く表している。
|