研究課題/領域番号 |
19H02772
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分35020:高分子材料関連
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
大山 俊幸 横浜国立大学, 大学院工学研究院, 教授 (30313472)
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研究分担者 |
所 雄一郎 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群), 応用科学群, 助教 (80709692)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2021年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2020年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2019年度: 9,100千円 (直接経費: 7,000千円、間接経費: 2,100千円)
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キーワード | 熱硬化性樹脂 / 半相互侵入高分子網目 / semi-IPN / 相互侵入高分子網目 / IPN / 相互侵入高分子網目構造 / シアナート樹脂 / Diels-Alder反応 / 相互侵入網目構造 |
研究開始時の研究の概要 |
高密度のネットワーク状分子構造を有する高分子である熱硬化性樹脂は、その構造に由来する高い強度や耐熱性など有しているが脆いという欠点をもつため、その改善(=強靭化)が強く求められている。2種類のネットワークが分子レベルで絡み合った「IPN構造」の実現により強靭化が達成できると期待されているが、高密度ネットワークのIPN構造を構築する手法は確立されていない。よって本研究では、従来とは異なる発想に基づくIPN構築法を新たに開発し、強靭性が飛躍的に向上した熱硬化性樹脂を創出する。
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研究成果の概要 |
高架橋度のネットワークポリマーである熱硬化性樹脂と直鎖ポリマーが分子鎖レベルで互いに絡み合った半相互侵入高分子網目(semi-IPN)構造の新たな構築法を考案し、それを実現するためのモノマーを設計・合成した。得られたモノマーを用いて直鎖ポリマーを合成したのちに、このポリマーの存在下で熱硬化性樹脂の硬化反応を行うことにより、semi-IPN構造を有する硬化物を得た。得られた硬化物は、本研究で設計・合成したモノマーを用いなかった系と比較して優れた機械特性を有していることが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
架橋度が低いネットワークポリマー(ゲルなど)では、2種のネットワークが互いに絡み合った構造の形成により大幅な強靭化が実現されているが、架橋度が高いネットワークポリマーである熱硬化性樹脂ではこれまで「互いに絡み合った構造」の一般的な構築法が存在しなかった。本研究は、熱硬化性樹脂における「互いに絡み合った構造」の構築法を提案・実現した初めての例であり、高い学術的意義を有している。また、本研究の手法は産業分野で多く使用されている熱硬化性樹脂に広く適用可能なものであるため、その社会的意義も大きい。
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