研究課題/領域番号 |
19H02781
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分35020:高分子材料関連
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
金子 芳郎 鹿児島大学, 理工学域工学系, 准教授 (80404474)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2021年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2020年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2019年度: 12,350千円 (直接経費: 9,500千円、間接経費: 2,850千円)
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キーワード | 接着剤 / カテコール / ポリシルセスキオキサン / ポリシロキサン / ハイブリッド |
研究開始時の研究の概要 |
1つの部材に複数の素材を組み合わせて適材適所に用いる“マルチマテリアル化”が、特に自動車産業を中心に注目され、その必要性が高まっている。このマルチマテリアル化を達成するためには、異種材料を強力に接着でき耐候性に優れる接着剤の開発が重要であるが、未だに接着材料に対する信頼性は低いのが現状である。 そこで本研究課題では、様々な材料に対して強力な接着特性を示し、耐候性・耐UV性・耐熱性に優れ、温度変化による歪みを緩和できる「カテコール構造を含む剛柔構造シロキサンポリマーベース接着剤」の開発を目的とする。
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研究成果の概要 |
本研究課題では、耐候性・耐熱性・柔軟性等に優れるシロキサン結合骨格ポリマーであるラダー状ポリシルセスキオキサン(PSQ)および直鎖状ポリシロキサン(PS)を用いて、これらの側鎖にカテコール成分を導入することにより、異種材料接着も可能な強力接着剤の開発を目的とした。特に直鎖状PSにカテコール成分が導入された接着剤は、アルミニウム等の金属の接着において、引張せん断に対する強力な接着性を示した。さらに、アルミニウムとステンレス等の異種材料接着においては、温度変化させても接着面は剥離せず、異種材料用の接着剤としても機能することを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
異種材料に対する接着剤においては、温度変化によって生じる歪みによる応力を緩和する必要があるため、接着剤を構成するポリマー中に柔軟な構造を組み込まなければならない。一方で、構造用接着剤においては、接着剤自体の強度も重要であるが、柔軟な構造のポリマーはこの点で問題となる。本研究で開発されたカテコール成分含有シロキサンポリマーは、このトレードオフの関係にあった課題を解決する接着剤として、自動車産業等への応用が期待される。
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