研究課題/領域番号 |
19H02795
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分36010:無機物質および無機材料化学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
横田 有為 東北大学, 金属材料研究所, 准教授 (60517671)
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研究分担者 |
荻野 拓 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 主任研究員 (70359545)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2021年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2020年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2019年度: 8,710千円 (直接経費: 6,700千円、間接経費: 2,010千円)
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キーワード | 熱電材料 / 共晶体 / 一方向凝固 / ナノ |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、共晶点組成の融液を一方向凝固することで自己組織化される相分離構造を、熱電材料バルク体においてナノレベルで実現し、飛躍的な熱電特性の向上を目指す。本技術が実現すれば、従来の熱電材料の開発で別々に実施されてきた「均一なナノ構造体」と「ナノ構造体のバルク化」を同時に達成できる熱電材料の革新的製造技術となる。
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研究成果の概要 |
本研究では、共晶体構造の自己組織化を利用して、規則的なナノ構造を有する熱電材料のバルク体を実現した。具体的には、酸化物系熱電材料ではNb、La、Prを添加したSrTiO3/TiO2共晶体結晶、合金系熱電材料ではSn/SnSeおよびSnSe2/SnSe共晶体結晶のバルク体を作製する技術を確立した。本研究の目的であった熱電材料のマトリックス相中にロッド相を均一に分散させた共晶体構造を自己組織化することができた。熱電特性評価では、フォノンの散乱に起因して熱伝導率が低減し、性能指数ZTの向上を実現した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
共晶点組成の溶融凝固による相分離を利用した研究は一部報告されているが、それらは全て一方向凝固を用いておらず、バルク体全体で均一な相分離構造を形成することができていない。さらに、育成速度の制御も行っていないため、相分離構造のナノレベル化の報告例もない。一方、本研究ではナノレベルの相分離構造を一工程で実現しており、熱伝導度の低減にも成功している。本技術はナノ粒子を用いることなく、バルク化したナノ構造材を実現できる点で将来を見据えた理想的な熱電バルク体の製造法となることが期待される。
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