研究課題/領域番号 |
19H02809
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分36020:エネルギー関連化学
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研究機関 | 名古屋工業大学 |
研究代表者 |
川崎 晋司 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (40241294)
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研究分担者 |
服部 義之 信州大学, 学術研究院繊維学系, 教授 (20456495)
石井 陽祐 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (80752914)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
16,900千円 (直接経費: 13,000千円、間接経費: 3,900千円)
2021年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2019年度: 8,970千円 (直接経費: 6,900千円、間接経費: 2,070千円)
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キーワード | カーボンナノチューブ / 内包 / 二次電池 / 光触媒 / 二酸化炭素還元 / 高速充放電 / 水系二次電池 / イオン結合性分子 / 電気化学反応 / ヨウ素 / 硫黄 / アルカリ金属 / キノン |
研究開始時の研究の概要 |
アルカリ金属ハライドに代表される金属塩の固体状態はイオン結合性“結晶”であるという常識を打破し、ナノ細孔の凝集力(疑似高圧力)を利用してイオン結合性“分子”群を創出する。この新しい“分子”群の構造・物性を詳細に解き明かし、新しい材料科学を切り拓くことを目指す。イオン結合性“分子”の活性を利用して蓄電デバイスへの応用研究を実施する。水系電解液中でのカチオン、アニオンの同時高速移動、同時レドックス反応により安全・低コスト・高速充電可能な革新電池を開発する。
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研究成果の概要 |
単層カーボンナノチューブ(SWCNT)が有する特異なチューブ内空間での反応および反応生成物を利用して新しい蓄電池、光触媒を開発した。SWCNTのヨウ素内包を利用したヨウ素-亜鉛二次電池は良好なレート・サイクル特性を示した。SWCNTに内包したニッケル金属錯体を前駆体として水酸化ニッケルを合成すると1000 C でも50 Cのときとくらべて放電容量低下は5%程度にとどまることがわかり、超高速電極として機能する。また、SWCNTに内包したヨウ素を硝酸銀に浸漬するだけでヨウ化銀/SWCNT/ヨウ素酸銀の複合体が得られ、これが可視光下で二酸化炭素還元触媒として機能することが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
学術的な意義としては、SWCNTのチューブ内での反応および反応生成物が特異なものであることをいくつかの実例で示したことがあげられる。具体的にはSWCNTに内包されたヨウ素分子が水溶液中の銀イオンときわめて短時間に不均化反応をおこすことが明らかになった。また、SWCNTに内包されたニッケル錯体から合成したニッケルの水酸化物はバルク水酸化ニッケル結晶とは異なる物性を示すことが明らかになった。このニッケル水酸化物/SWCNT複合体試料が高速充放電電極として機能することを明らかにしたことは工業的にも意義深い。
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