研究課題/領域番号 |
19H02811
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分36020:エネルギー関連化学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
萩原 理加 京都大学, エネルギー科学研究科, 教授 (30237911)
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研究分担者 |
松本 一彦 京都大学, エネルギー科学研究科, 准教授 (30574016)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2023年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2022年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2020年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2019年度: 7,020千円 (直接経費: 5,400千円、間接経費: 1,620千円)
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キーワード | イオン液体 / リチウム二次電池 / 電解質 / 金属負極 / デンドライト / 高電位正極 / 高出力 / 高エネルギー密度 / リチウムイオン電池 / 高温作動 |
研究開始時の研究の概要 |
電力貯蔵用の大型二次電池の開発において、現行の小型電子機器用の二次電池を、単純にスケールアップして、構造のマイナーチェンジや付帯装置を追加したりして対応させるのではなく、電池材料の構成そのものを変更して、高性能化を目的とした高温作動用の新しい二次電池を開発する方向性を新たに提案する。 その上で、本研究では ①高温域(60℃~200℃程度)で作動可能なリチウム二次電池用材料の開発 ②高温作動によるリチウム二次電池の高性能化 を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では、可燃性がなく、電力貯蔵用の大型二次電池の安全性向上ならびに高温運転での性能向上が期待されるイオン液体電解質を用いたリチウム二次電池に関する研究を行った。イオン液体電解質の特性の検討と組成の最適化、添加塩など改質によるデンドライト生成抑制、また中高温作動により高容量、高出力化を可能にする、希少元素を含まない硫化鉄、フッ化鉄、フッ化マンガンおよびそれらの複合フッ化物、トリルチル型フッ化鉄リチウムなどの正極活物質、炭素、金属リチウム、酸化ニオブなどの負極活物質の充放電特性について検討した。また高電位正極を用いた際のイオン液体電解質のアルミ集電体の腐食抑制効果を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
脱炭素社会実現のための太陽光、風力などの再生可能エネルギー利用のためには、これら低出力のエネルギーを貯蔵し、高出力化して利用するためのエネルギー貯蔵システムが不可欠である。このためには車載用や定置型電力貯蔵用の大型二次電池が大量に必要となる。現状のリチウム二次電池は小型電子機器などの用途で開発されたものを改良して大型化したものであるが、資源的制約、安全性など、脱炭素社会の実現には多くの課題がある。不揮発性、不燃性という特長をもち、中高温で使用できるイオン液体電解質の利用はリチウム二次電池の安全性の向上とともに資源的に豊富な電極材料の使用を可能にし、電池の性能を向上することが期待できる。
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