研究課題/領域番号 |
19H02832
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分37010:生体関連化学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
鈴木 雄太 京都大学, 白眉センター, 特定助教 (00827743)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2019年度: 8,060千円 (直接経費: 6,200千円、間接経費: 1,860千円)
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キーワード | タンパク質デザイン / タンパク質工学 / 自己集合 / バイオマテリアル / タンパク質結晶 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、必要な時、必要な機能を自発的に発動する「バイオナノロボット」の作成を将来的な目標とし、その構築に繋がる「バイオナノマシン」の作成を行う。また、バイオナノマシンの構築に際して必須となる新規コネクターの作成も並行し推進することで、バイオナノマシンの更なる高機能化を目指した研究も展開する。さらに、作成したバイオナノマシンと新規コネクターを融合することで、バイオナノロボット構築を目指した、より高度な設計を手がける「タンパク質デザイン工学」の基盤を本研究にて構築する。
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研究実績の概要 |
本研究は、必要な時、必要な機能を自発的に発動する「バイオナノロボット」の作製を将来的な目標とし、そのパーツとなる機能性を有したタンパク質集合体 「バイオナノマシン」の創成を目的としている。また、バイオナノロボットの構築を目指した際に必要となる新規コネクターの作製(自在に複数のものを接続するためのコネクター)も平行し推進する。別々の機能を有するバイオナノマシンの接続を可能とすることで、さらなる高機能化を目指した研究へと展開する。具体的に、以下の3項目の研究を推進している。 目的①複数の外部刺激に応答する機能性ワイヤーおよび二次元マテリアルの作製:昨年度行なった初期検討をもとに、本年度は実際に電子顕微鏡・原子間力顕微鏡を用いることで、集合体形成の確認を行なった。集合体の形成を確認することは成功したが、想定していた集合体よりかなり小さな構造体に留まっていたため、更なるタンパク質パーツの改良を行いより高次な集合体形成を目指し研究を推進した。 目的②筋肉を模倣したタンパク質集合体形成:昨年度に作製した機能となるタンパク質を搭載した形成パーツを改良し、構造体構築を引き続き検討したが顕著な改善は見られなかった。そのため並行し推進していた目的③にて作製を開始した新たな集合体形成手法であるヘテロ二量体コネクターを本目的にも取り入れるべく検討を開始した。 目的③ヘテロ二量体コネクターの作製とその使用(目的1と2の融合):昨年度より作製を開始したタンパク質パーツの遺伝子作製・大腸菌による発現系の確立・タンパク質精製の確立を継続し行なった。作製したタンパク質パーツを混ぜ合わせることで、初期段階ではあるが、想定していたタンパク質集合体の形成を確認することに成功した。本成果を基盤とすることで目的①・②の実現にもより早く繋がることが考えられるため、次年度以降は本目的を中心に研究を推進する予定としている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
昨年に引き続き、新型コロナウイルス感染症による緊急事態宣言などに伴い、作製したタンパク質集合体の構造解析などに対し難しい期間が生じてしまった。しかし、本年度は京都大学で共同研究先を見つけることができ、構造解析(主に電子顕微鏡)をより効率的に進めることができる環境を整えることができた。
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今後の研究の推進方策 |
目的①及び②では集合体の構築が当初予定していた計画通りに進んでおらず難航していたが、本年度より開始した目的③の構造構築手法を目的①・②にも取り入れることで、当初想定していた研究成果を超えることができると考えられる。そのため、来年度以降は目的③を中心に研究を推進する予定としている。
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