研究課題/領域番号 |
19H02835
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分37020:生物分子化学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
南 篤志 北海道大学, 理学研究院, 准教授 (40507191)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2021年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2020年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2019年度: 8,710千円 (直接経費: 6,700千円、間接経費: 2,010千円)
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キーワード | 天然物 / 生合成 / 酵素 / 遺伝子重複 / 構造多様性 |
研究開始時の研究の概要 |
多くの研究者が「天然物はどのようにして多様性を獲得したのか?」という点には興味を抱き、個々の研究者が独自の視点で研究を進めている。しかしながら、申請者の知る限りにおいて、遺伝子重複に着目した天然物の生合成研究は行われておらず、その影響を実験的に検証した例はない。本研究では、申請者が着目した糸状菌のもつ複数の天然物生合成遺伝子の解析を通して、遺伝子重複が多様性の構築に与える影響を調べる。
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研究成果の概要 |
糸状菌Talaromyces islandicus の染色体上には、40%以上の同一性(identity)を示すポリケタイド合成酵素遺伝子が3種類存在していた。こうした遺伝子重複は、天然物が多様性を獲得する上で一つの鍵と考えられている。本研究課題では、見いだした生合成遺伝子を①全てのクラスターに必ず存在する遺伝子(A群)、②複数のクラスターに存在する遺伝子(B群)、③特定のクラスターにしか存在しない遺伝子(C群)に分類し、各群の生合成酵素の機能解析を行うことで、「遺伝子の重複が構造多様性の創出に与える影響」について明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
天然物は、生物が数十億年かけてスクリーニングした機能性分子である。低分子医薬において中心的な役割を果たしている他、タンパク質間相互作用の制御、標的タンパク質の分解誘導などの新しい概念に基づく創薬研究においてもその重要性が指摘されている。こうした多彩な生物活性は、天然物のもつ特徴的な化学構造に起因している。本研究により、その構造多様性が創出されるメカニズムの一端を解明できたため、将来的には、生物システムを模倣する形で、新たな天然物を合理的につくりだすことができるようになると考えている。
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