研究課題/領域番号 |
19H02836
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分37020:生物分子化学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
門出 健次 北海道大学, 先端生命科学研究院, 教授 (40210207)
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研究分担者 |
谷口 透 北海道大学, 先端生命科学研究院, 講師 (00587123)
村井 勇太 北海道大学, 先端生命科学研究院, 助教 (20707038)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2022年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2021年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
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キーワード | VCD / 円二色性 / 励起子キラリティー / 立体構造解析 / 特性吸収 / 励起子キラリティ / 円二色性スペクトル / 絶対配置 / 理論計算 / アシルセラミド / キラリティー / 励起子キラリティー法 |
研究開始時の研究の概要 |
赤外円二色性スペクトル(VCD)は、キラルな分子の立体構造を解析する分光法である。我々は「VCD励起子キラリティー」と命名した理論計算を必要としない最初の非経験的法則を見出している。本法はカルボニル基の二つの発色団の相互作用を基盤としており、極めて高感度である。本研究では、VCD励起子キラリティー法を1)アルキン、アジド、ニトリルなどの他のIR官能基に関しても適用可能であるか検証すること。2)本法を生体関連中分子等の立体構造解析へ適用すること。3)赤外円二色性スペクトル(VCD)と同様な振動分光であるキラルラマンスペクトル(ROA)での本法の展開性を検証することを目的としている。
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研究成果の概要 |
アルキン、アジド、ニトリル等のIR官能基のVCD励起子キラリティー法への応用可能性を検証するために、IR官能基を二つ有するビナフチル誘導体を合成し、その実測VCDを検証した。IR官能基間の距離や角度を様々に変化させた場合のVCDシグナル形状とIR官能基間の位置関係についての議論を行った。生体中分子にVCD励起子キラリティー法を応用するため、アシルセラミドを選び、その全合成研究を行った。カップリング反応を繰り返すことにより、C34:1の超長鎖脂肪酸を合成した。続いて、スフィンゴ塩基、リノール酸とのカップリング反応を行い、アシルセラミドの全合成に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
生物はL-アミノ酸に代表されるようなキラルな分子によって構成されており、分子キラリティーを基とする分子の3次元立体構造は、生命現象の本質的なものである。そのため、生理活性物質の絶対配置決定や生体高分子の立体構造解析は、ライフサイエンス研究に必須事項と考えられる。しかし、その解析方法はあまり多くは知られていない。本研究では、新たなキラル解析法である赤外円二色性スペクトルの新規の活用法を提供することに貢献している。また、小分子、中分子医薬品はキラルなものがほとんどであり、その純度、構造を正確に決定する手法の開発は、医薬品開発におえる安全性の向上に大いに貢献するものと思われる。
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