研究課題/領域番号 |
19H02864
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38020:応用微生物学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
五味 勝也 東北大学, 農学研究科, 教授 (60302197)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2021年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2020年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2019年度: 7,800千円 (直接経費: 6,000千円、間接経費: 1,800千円)
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キーワード | 薬剤耐性 / 転写因子 / 糸状菌 / エルゴステロール生合成 / 細胞壁生合成 / 細胞壁構成成分 / 細胞壁合成 / ABCトランスポーター / エルゴステロール生合成酵素 |
研究開始時の研究の概要 |
麹菌を対象にして、Zn2Cys6型転写因子AtrRとbHLH型転写因子SrbAによるエルゴステロール生合成酵素遺伝子の協調的発現制御の分子機構について解析し、糸状菌のアゾール薬剤耐性に関わる転写因子の機能を明らかにするとともに、麹菌の転写因子遺伝子破壊株ライブラリーを利用して、アゾール薬剤以外の抗真菌薬剤に対する耐性(感受性)に関与する転写因子を同定し、その機能を解明する。
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研究成果の概要 |
アゾール薬剤耐性に関わる2種類の転写因子AtrRとSrbAがエルゴステロール生合成酵素遺伝子のプロモーター領域の同じまたは非常に近接したDNA配列に結合することが示された。また、AtrRの構成的核局在が明らかになるとともに、BiFC法によりAtrRとSrbAが相互作用している可能性が示唆された。一方、麹菌の転写関連因子破壊株ライブラリーを用いて細胞壁合成阻害薬剤であるコンゴーレッドおよびカルコフロールホワイトに感受性を示す転写因子破壊株を2種類見出すことができ、これらの転写因子が細胞壁構成成分の生合成酵素遺伝子の発現を制御していることが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
A. fumigatusではエルゴステロール生合成酵素遺伝子cyp51Aが高発現することによりアゾール薬剤耐性となる株があり、この高発現株ではプロモーター領域の34 bpがタンデムに重複している(TR34)ことが知られている。AtrRとSrbAが結合する配列はこの34 bpの領域に存在していることが分かったことにより、AtrRとSrbAが結合する配列がタンデムに重複することによってcyp51Aが高発現する結果、アゾール薬剤耐性を獲得するものと考えられ、アゾール薬剤耐性機構の一端を解明することができたと言える。
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