研究課題/領域番号 |
19H02867
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38020:応用微生物学関連
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研究機関 | 長岡技術科学大学 |
研究代表者 |
政井 英司 長岡技術科学大学, 工学研究科, 教授 (20272867)
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研究分担者 |
菱山 正二郎 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (00353821)
桑原 敬司 長岡技術科学大学, 工学研究科, 准教授 (50525574)
城所 俊一 長岡技術科学大学, 工学研究科, 教授 (80195320)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2022年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2021年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2020年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2019年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
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キーワード | リグニン / 芳香族化合物 / 外膜輸送 / 内膜輸送 / Sphingobium属細菌 / Sphingobium |
研究開始時の研究の概要 |
細菌を用いたリグニン由来芳香族化合物からの高効率な物質生産系を構築するには、代謝系の改良に加えて、基質の取り込み能の強化が有効と考えられる。本研究では、多様なTonB-dependent receptorが関与すると推定される芳香族化合物の外膜輸送システムを明らかにするとともに、内膜輸送体遺伝子を同定し、リグニン由来芳香族化合物の取り込みシステムの全容解明を目指す。さらに、外膜・内膜輸送体遺伝子の高発現が、物質生産の効率向上に寄与するかを検証する。
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研究成果の概要 |
リグニン由来芳香族化合物分解菌Sphingobium sp. SYK-6株において、ビフェニル型 (5-5型)二量体化合物の外膜輸送がTonB-dependent transporter (TBDT)であるDdvTに担われることを明らかにしていた。本研究では新たにフェニルクマラン型 (β-5型)二量体化合物の外膜輸送を担うTBDTであるPhcTを同定した。また他のリグニン由来芳香族化合物の外膜輸送にもTBDTが関与することが示唆された。さらにSYK-6株およびPseudomonas putida KT2440株においてリグニン由来単量体化合物の内膜輸送に働くトランスポーターを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
植物の主要な細胞壁成分であるリグニンは複雑な結合を持つ芳香族高分子であり、その莫大な存在量から有効利用が望まれている。現在、リグニンの化学分解で得られる低分子芳香族化合物を細菌の代謝能を利用してポリマー原料に変換する技術の開発が進められている。今後は変換効率の向上が求められ、代謝系の改良に加えて、代謝の入り口であり物質変換の律速段階となり得る基質取り込み能の強化が必要である。リグニン由来芳香族化合物の外膜・内膜輸送システムの全容解明を目的として得られた本研究の成果は、芳香族化合物の取り込みに関する新知見と、リグニン由来芳香族化合物からの高効率な物質生産系の構築に有用な情報を提供する。
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