研究課題/領域番号 |
19H02869
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38020:応用微生物学関連
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
新谷 政己 静岡大学, 工学部, 准教授 (20572647)
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研究分担者 |
野尻 秀昭 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 教授 (90272468)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2021年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2020年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2019年度: 7,150千円 (直接経費: 5,500千円、間接経費: 1,650千円)
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キーワード | プラスミド / 接合伝達 / 遺伝子の水平伝播 / 宿主域 |
研究開始時の研究の概要 |
プラスミドは,それをもつ細菌から,もたない細菌へと,接触を伴いながら遺伝子を「運ぶ」DNA分子である.プラスミドを受け取った細菌の性質を大きく変えるため,多種多様な細菌を生み出す原動力となる.しかし,自然界で実際に伝播するプラスミドがどれで,どの細菌間をどの程度伝播しているのかについてはほぼ不明である.本研究では自然界で遺伝子の伝播を真に担うプラスミドを同定し,その伝播の実態を解明する.
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研究成果の概要 |
プラスミドは異なる微生物間を移動し,微生物の進化・多様化を促す遺伝因子である.本研究では,日本国内の様々な環境試料から,伝播するプラスミドを収集し,その全塩基配列を決定した.塩基配列に基づくプラスミドの型別を行った後,その性状(複製・維持・接合伝達能)について詳細に比較した.その結果,自然界にはこれまで見過ごされてきた,重要な伝播性のプラスミドが多数存在しており,異なる細菌間で抗生物質耐性遺伝子を含む様々な遺伝子の交換に重要な役割を果たしていることが示唆された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
プラスミドの伝播現象は,微生物の進化・多様化を促すだけでなく,薬剤耐性遺伝子の伝播による多剤耐性菌の出現・蔓延にも繋がる.従って,環境中におけるプラスミドの伝播経路について知ることは,基礎学問・応用上も重要であるが,驚くほど情報が乏しい.本研究では,自然界で微生物の進化・多様化に寄与するとともに,薬剤耐性遺伝子を伝播するプラスミド群に類縁の重要なプラスミドを複数発見し,その性状を明らかにした.
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