研究課題/領域番号 |
19H02872
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38020:応用微生物学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
加藤 節 広島大学, 統合生命科学研究科(先), 准教授 (80762070)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2022年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2019年度: 10,660千円 (直接経費: 8,200千円、間接経費: 2,460千円)
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キーワード | 大腸菌 / 1細胞解析 / 定常期 / 出芽酵母 / 細胞死 |
研究開始時の研究の概要 |
自然界において微生物の細胞は対数増殖をひたすら繰り返すのではなく、多くの時間を細胞数の増加を伴わない状態で過ごしていると考えられる。それではこのとき、細胞はいったいどのような生理状態でいるのだろうか。この疑問に答えるため、本研究は細菌の生理状態が定常期から死滅期にかけてどう変化するのかを顕微鏡観察と1細胞定量解析により明らかにすることを目指す。
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研究成果の概要 |
微生物は自然環境中のいたるところに存在する。しかしながら研究室環境とは異なり、自然環境において微生物が対数増殖を行うための富栄養条件に長時間さらされることはまれである。つまり、微生物はそのほとんどの時間において栄養飢餓条件下にあり、細胞数の増加を伴わない定常期(もしくは死滅期)にあると言える。本研究では、自然界により関連性の高い状態である定常期の細胞の生理状態が死滅期にかけてどう変化していくのかを大腸菌をモデルとして1細胞レベルで解析し評価した。その結果、再び増殖できるかどうかという指標で判定した死細胞の一部は細胞膜の恒常性や細胞内エネルギー状態を生細胞と同程度に維持することが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
自然界において微生物細胞が栄養豊富な増殖環境に存在することはまれである。そのため、対数増殖期だけでなく他の生育期の情報を集めることは微生物機能のさらなる利用向上や微生物制御法(病原菌に対する対処法など)の新規開発に役立つ。本研究では、大腸菌細胞は栄養飢餓条件において増殖能力を失いながらもエネルギーを保持した場としては存在しうることが示唆され、このような細胞を用いた物質生産系の構築などに将来貢献できると考える。
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