研究課題/領域番号 |
19H02895
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38040:生物有機化学関連
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
工藤 史貴 東京工業大学, 理学院, 准教授 (00361783)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2023年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2022年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2021年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2020年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
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キーワード | 天然物化学 / 生合成 / 酵素 / アミノグリコシド系抗生物質 / ゲノムマイニング / カナマイシン / イスタマイシン / タンパク質構造解析 / 酵素構造解析 / アミノグリコシド抗生物質 / 生合成酵素 / 構造機能解析 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、アミノグリコシド系抗生物質の生合成に関わる酵素の結晶構造解析に基づき基質認識機構と触媒反応機構を明らかにして、新規アミノグリコシド系抗生物質の創製のための酵素エンジニアリングに向けた研究基盤を構築する。また、ラジカル機構で糖部位の修飾反応を触媒する新規ラジカルSAM酵素など、新たな糖質変換酵素の機能を明らかにする。将来的には、これらの知見を統合して、新規アミノグリコシド系抗生物質を生合成する。
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研究成果の概要 |
アミノグリコシド系抗生物質と構造類似性を有する(アミノ)サイクリトール含有天然物の生合成マシナリーを活用した新規物質生産系を開拓するために、カナマイシン、イスタマイシン、ブチロシンなどの生合成酵素の機能構造解析を行なった。結果として、本抗生物質群を代表するカナマイシンAの生合成機構を、酵素の機能と構造を基に解明することができた。また、その他の生合成酵素の機能構造解析を進め、生合成中間体の糖部位のユニークな修飾機構や炭素環構築に関わる酵素の機能を解明することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
アミノグリコシド系抗生物質は、結核菌に有効なストレプトマイシンや広範な抗菌スペクトルを示すカナマイシンなど、歴史的に人類の健康増進に大きく貢献してきた。腎毒性や聴覚神経毒性を示すなどの問題点を抱えた抗生物質であるが、半合成化合物も開発されており、今なお重要性の高い抗生物質群である。アミノグリコシド系抗生物質は放線菌などの微生物が生産することから、その合成機構を解明して人為的な改変を施すことで、有用性の高い物質を生産できる可能性がある。本研究では、代表格であるカナマイシンの合成機構について、その合成を司る酵素の機能と構造情報を精密に解析して、従来提唱されていた機構を訂正することができた。
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