研究課題/領域番号 |
19H02907
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38050:食品科学関連
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
三坂 巧 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 准教授 (40373196)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2021年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2020年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2019年度: 7,410千円 (直接経費: 5,700千円、間接経費: 1,710千円)
|
キーワード | 嗜好性 / 味覚受容体 / 活性調節 / 阻害剤 / 食品 / 食品機能 |
研究開始時の研究の概要 |
食品の味は、その価値を決定づける重要な因子である。近年同定された味覚受容体の機能解析研究の成果により、官能評価に依らない客観的な呈味強度評価が、実験室レベルではできるようになった。本研究では、より広範囲の溶液に対する呈味評価を実現させる目的で、味覚受容体の活性測定における感度上昇や、溶液中の夾雑物等に影響を受けない測定を目指した客観的呈味測定法の技術改良を実施していく。
|
研究成果の概要 |
味覚受容体を発現する培養細胞を用いた呈味測定技術について、受容体の発現コンストラクトや母体細胞について改変を実施し、呈味物質に対する応答性の向上が認められる条件について探索を実施した。その結果、ヒト甘味受容体安定発現細胞株について、既存の細胞株よりも高い応答性を有する細胞株の作出に成功した。 また、味覚受容体の活性制御を行う物質の探索については、抗炎症剤のイブプロフェンがヒト甘味受容体の強力な阻害剤として作用すること、レタス類の主要苦味物質を受容するヒト苦味受容体(TAS2R46)の活性が酸性物質添加により抑制することを、本研究で新たに見出した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
嗜好性に関与する味覚受容体の活性を調節する物質/条件の発見は、食品の味のデザインに新たな方向性を示すことにつながっていく。今回、クエン酸を用いてpHを低下させることで、ヒト苦味受容体の1種について活性を抑制することができた。クエン酸は食品中に含有されるとともに、食品添加物としても使用することができる物質である。今回得られた知見は、基礎研究の成果から「おいしく食べる」方法論を提案することへとつながる成果であると考えられる。
|