研究課題/領域番号 |
19H02913
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38050:食品科学関連
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
原田 直樹 大阪府立大学, 生命環境科学研究科, 准教授 (00529141)
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研究分担者 |
井澤 武史 大阪府立大学, 生命環境科学研究科, 准教授 (20580369)
白木 伸明 東京工業大学, 生命理工学院, 准教授 (70448520)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2021年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2020年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2019年度: 7,930千円 (直接経費: 6,100千円、間接経費: 1,830千円)
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キーワード | Redd2 / 膵β細胞 / 酸化ストレス / Nrf2 / p53 / ストレプトゾトシン / 咀嚼 / アンドロゲン / インスリン / アポトーシス / 2型糖尿病 / 高脂肪食 / Redd2/Ddit4l / 食品成分 / インスリン分泌 / ストレス応答 |
研究開始時の研究の概要 |
2型糖尿病は、日本を含むアジア地域で急速な広がりを見せている。特にアジア人ではインスリン分泌を担う膵β細胞の量的・質的機能不全が成因となるが、どのような分子メカニズムでインスリン分泌低下が生じるのかは明らかになっていない。本研究では、ストレス応答遺伝子であるRedd2に着目して、<I>培養細胞を用いた膵β細胞機能不全メカニズムの解明、<II>Redd2ノックアウトマウスを用いた動物個体レベルでの検証、<III>食品成分による膵β細胞保護作用との関連について検討を行う。
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研究成果の概要 |
本研究では、膵β細胞機能不全に陥るメカニズムについて解析を行った。Redd2は、膵β細胞に酸化ストレスを生じさせるストレプトゾトシン(STZ)によって発現が増加すること、Redd2の発現をノックダウンするとSTZによるINS-1 β細胞生存能の低下が抑制されることを見出した。発現増加には、Nrf2とp53の関与が示唆された。Redd2ノックアウトマウスでは、高脂肪食摂食時にβ細胞機能の改善により耐糖能が改善することが判明した。Redd2は、膵β細胞障害マーカーとしての利用が期待できる。さらに、本研究では、咀嚼や男性ホルモンとβ細胞機能の関連についても明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
2型糖尿病は、QOLを低下させ寿命を短縮させるため、その予防は健康長寿社会の構築において重要な課題となっている。日本人を含むアジア人ではインスリン分泌低下、すなわち膵β細胞機能不全に陥って血糖維持機構が破綻しやすい特徴がある。2型糖尿病を予防するために、食品科学分野に対しては、科学的エビデンスに支えられた機能性食品や食生活の提示が求められている。しかし、機能不全を予防する上で必須となるその発症メカニズムの理解はあまり進んでいない。本研究では、膵β細胞の機能不全に陥る原因として酸化ストレスによるRedd2の発現が増加することが一因となることを明らかにした。
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