研究課題/領域番号 |
19H02939
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39020:作物生産科学関連
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研究機関 | 東京農工大学 (2020-2022) 茨城大学 (2019) |
研究代表者 |
安達 俊輔 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 准教授 (30717103)
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研究分担者 |
松岡 信 福島大学, 食農学類附属発酵醸造研究所, 特任教授 (00270992)
田中 佑 京都大学, 農学研究科, 助教 (50634474)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2022年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2021年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2019年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
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キーワード | MIC-100 / イネ / CO2同化速度 / GWAS / ゲノム / 光合成 / 閉鎖系 / ジャポニカパネル / 品種間差 / 在来品種 / 新型測定装置 / QTL |
研究開始時の研究の概要 |
葉の光合成能力に関わる遺伝要因の解明は作物生産性の向上のために重要であるが、従来のQTL解析手法とガス交換測定手法には網羅性と迅速性に欠点があり、研究の進展を妨げる要因となっていた。そこで本研究では、QTL検出の新手法である網羅性と迅速性の高いゲノムワイド関連解析と、申請者らが最近開発した新型迅速光合成測定装置を組み合わせることによって、イネ光合成能力の自然変異に関わる原因遺伝子の同定を目指す。本研究成果によって、光合成の自然変異遺伝子の解明が大きく進むと期待される。
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研究成果の概要 |
葉1枚あたり測定時間を従来の1/10以下に短縮した新型迅速光合成測定装置MIC-100を用い、日本で育成されたイネ198品種のCO2同化速度の変異を解析した。日本のイネ品種のCO2同化速度には世界イネ品種パネルに匹敵する幅広い変異が存在すること、日本の近代育種過程においてイネのCO2同化速度は改良されてこなかったことが示された。また3年間の測定データを統合したGWASにより候補ゲノム領域を第1、第8、第11染色体に見出した。このうち第1染色体の領域は日本晴/羽地黒穂F2集団で検出されたQTLと近接していた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
かつてない大規模な光合成評価により、日本で育成されたイネの光合成速度の多様性が網羅的に示された。特に日本のイネを利用した光合成改良の可能性が高いことが示された。またMIC-100を利用した光合成解析とGWASの融合は、CO2同化速度に関わるゲノム領域をきわめて省力的に特定できることが明らかとなった。MIC-100によるガス交換直接測定法は、近年開発された間接評価法とともに作物光合成の制御因子の解明に役立つと期待される。
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