研究課題/領域番号 |
19H02954
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39040:植物保護科学関連
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
清水 将文 岐阜大学, 応用生物科学部, 准教授 (60378320)
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研究分担者 |
山本 義治 岐阜大学, 応用生物科学部, 教授 (50301784)
石賀 康博 筑波大学, 生命環境系, 助教 (50730256)
別役 重之 龍谷大学, 農学部, 准教授 (80588228)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2021年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2020年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2019年度: 9,490千円 (直接経費: 7,300千円、間接経費: 2,190千円)
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キーワード | 青枯病菌排除 / 根圏細菌 / 生物防除 / 青枯病排除現象 / 拮抗細菌 / 混合接種 / 青枯病 / 抵抗性 / RNAシーケンス / 青枯病菌 / エフェクター / 硝酸トランスポーター / 排除機構 / 抵抗性誘導 / 免疫誘導 / トランスクリプトーム / 可視化 |
研究開始時の研究の概要 |
申請者らが発見した根圏細菌(Mitsuaria sp. TWR114株とRalstonia sp. TCR112株)をトマト根に混合処理すると、難防除の土壌伝染性病害である青枯病の発病を1ヶ月以上にわたり抑制できる。興味深いことに、TWR114株とTCR112株を混合処理したトマトでは、根から感染した青枯病菌は一時的に茎内で増殖するが、数週間後には茎内から消滅してしまうことがわかった。この青枯病菌排除現象には、植物がもつ青枯病菌に対する潜在的防御システムの活性化が関与すると考えられる。本研究では、その分子機構を明らかにし、未だ謎の多い植物の青枯病抵抗性の解明につながる知見を得たいと考えている。
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研究成果の概要 |
Mitsuaria sp. TWR114とRalstonia sp. TCR112を混合処理したトマト苗では、硝酸輸送に関わる遺伝子の発現が特徴的に誘導された。さらに、導管液中の硝酸濃度が著しく低下した。しかし、混合処理トマトの導管液中では青枯病菌の増殖は抑制されなかったことから、硝酸濃度の低下と青枯病菌排除現象との関連性は見いだせなかった。一方、ゲノム解析から、両細菌株とも青枯病菌と類似のエフェクターをコードする遺伝子や各種抗菌物質の生合成遺伝子を保有していることが判明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果は、拮抗微生物による植物病害防除のメカニズムに関する新しい知見を提供するものであり、植物病理学的に重要である。また、本研究では、天然単糖であるアラビノースを植物根に処理すると青枯病が抑制されることを副次的に発見したが、この成果は低環境負荷型の新規病害防除剤の開発に繋がる可能性があり、社会的意義は大きい。
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