研究課題/領域番号 |
19H02955
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39040:植物保護科学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
岩上 哲史 京都大学, 農学研究科, 助教 (00761107)
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研究分担者 |
赤木 剛士 岡山大学, 環境生命科学学域, 研究教授 (50611919)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2021年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2020年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2019年度: 9,750千円 (直接経費: 7,500千円、間接経費: 2,250千円)
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キーワード | P450 / 除草剤 / 雑草 / タイヌビエ / 抵抗性 / ゲノム / 新規ゲノム解読 / 多剤抵抗性 / 解毒型抵抗性 / 除草剤抵抗性 / 除草剤代謝 / 解毒代謝 / 共発現解析 |
研究開始時の研究の概要 |
雑草の除草剤抵抗性では、多くの除草剤に対する抵抗性(多剤抵抗性)が世界的な脅威となっており、そのメカニズムとして除草剤の解毒代謝能の向上があげられる。研究代表者らは強害雑草タイヌビエの多剤抵抗性を解析し、多様な除草剤を解毒代謝する酵素遺伝子の活性化が多剤抵抗性を引き起こすことを明らかにしてきた。本研究では、酵素遺伝子活性化を引き起こすメカニズムを解明する。
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研究成果の概要 |
除草剤を解毒代謝する酵素を一斉に過剰発現することで、多様な除草剤に抵抗性を獲得した水田雑草タイヌビエについて、抵抗性機構を解析し、以下について明らかにした。(1)多剤抵抗性系統についてゲノム解読し、連続性の高い配列を得た。この配列を用いた遺伝学的解析から、多剤抵抗性はゲノムの1領域に起因することが明らかになった。(2)培養特性の優れたカルスを作るタイヌビエ系統を選抜した。本系統はタイヌビエ形質転換系の確立に向けて貴重な材料となると考えられる。(3)VLCFAE阻害剤チオベンカーブの抵抗性は、その他の多くの除草剤に対する抵抗性とは独立だった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
雑草の除草剤抵抗性の中でも解毒代謝型の抵抗性を獲得した雑草は、多様な除草剤に抵抗性を示すことが多く、その被害が世界的に強く懸念されている。これらの抵抗性雑草の防除や、抵抗性の進化を抑制するためには、抵抗性機構の解明が求められているが、詳細についてはあらゆる雑草で明らかにされていない。本研究では、メカニズム解析が他の雑草に比べて先行している水田の大型雑草タイヌビエの多剤抵抗性を材料に、多剤抵抗性が1つの変異によって生じた可能性を示すとともに、抵抗性機構解明にむけた実験系の構築を進めた。本研究の進展により、抵抗性機構が解明されれば、抵抗性雑草の防除において重要な知見がもたらされると考えられる。
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