研究課題/領域番号 |
19H02978
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39060:生物資源保全学関連
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
可知 直毅 東京都立大学, 理学研究科, 客員教授 (30124340)
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研究分担者 |
大澤 剛士 東京都立大学, 都市環境科学研究科, 准教授 (40554332)
平舘 俊太郎 九州大学, 農学研究院, 教授 (60354099)
畑 憲治 日本大学, 商学部, 准教授 (60468147)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2021年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2020年度: 6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2019年度: 7,280千円 (直接経費: 5,600千円、間接経費: 1,680千円)
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キーワード | 外来生物 / 外来植物 / 海洋島 / 侵略性 / 土壌条件 / 小笠原 / 生態系修復・整備 / 生態学 / 土壌学 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は「外来生物の侵略性は、その種の生物学的な形質と侵入先の生態系の特徴との相互作用によって決まる」という仮説を検証する。海洋島(大陸と陸続きになったことがない島)である小笠原諸島に侵入した侵略的外来植物(モクマオウ、ギンネム、アカギ)において、前2種は甚大な生態系影響をもたらしているのに対し、アカギは母島以外では著しい侵略性を示さない。これは、現状のリスク評価法では現実の侵略性の程度を適正に評価できないことを示唆する。これら3 種の比較を通し、これまでのリスク評価で見逃されてきた外来生物の侵略性を決める要因を明らかにするとともに、侵略性のリスクを評価するための新しい手法を開発する。
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研究成果の概要 |
小笠原諸島の外来植物のアカギ、トクサバモクマオウ、ギンネムの侵略性について、植物の栄養利用特性と土壌の化学特性との相互作用に着目して検討した。特に、小笠原諸島母島においてアカギが侵略的となる要因として、アカギの栄養特性と土壌のリン濃度や酸性土との相互作用がかかわることを示唆した。また、3種の生息適地モデルの解析により、アカギはギンネム、トクサバモクマオウと比べて特有の環境要求性を持っていることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
小笠原諸島における侵略的外来植物について、その土壌養分要求特性に注目し、侵入先となる生態系を特徴づける成立要因とどのように相互作用するかを栽培実験、土壌分析、空間解析により検討した。本研究は、自然界での植物の分布における植物の土壌養分要求特性の役割を明らかにしたものであり、その成果は、小笠原諸島における外来植物の制御に直接貢献するだけでなく、植物栄養学に対しても新たな研究課題を提示できると期待される。
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