研究課題/領域番号 |
19H02988
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分40010:森林科学関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
山岡 裕一 筑波大学, 生命環境系, 教授 (00220236)
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研究分担者 |
玉井 裕 北海道大学, 農学研究院, 教授 (50281796)
石賀 康博 筑波大学, 生命環境系, 助教 (50730256)
岡根 泉 筑波大学, 生命環境系, 准教授 (60260171)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2021年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2020年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2019年度: 7,670千円 (直接経費: 5,900千円、間接経費: 1,770千円)
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キーワード | 植物病理学 / 樹病学 / 菌類 / 抵抗性 / 葉圏菌類 / 拮抗作用 / 移入種 / 内生菌 |
研究開始時の研究の概要 |
ヨーロッパでは、子嚢菌類のHymenoscyphus fraxineusによる新病害Ash diebackが発生し、セイヨウトネリコに甚大な被害が発生している。しかし、北海道で植栽されたセイヨウトネリコ他の外国産トネリコ属植物は本菌の子嚢胞子にさらされていたはずだが、dieback症状を示していない個体が存在する。本研究では、dieback症状を示していない外国産トネリコ属植物が有する発病回避メカニズムを解明することを目的とし、(1)無病徴個体の抵抗性評価とそのメカニズムの解明、(2)無発病個体に生息する拮抗性微生物の探索とその機能の解明、(3)発病回避機能を高めている諸要因の検討を行う。
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研究成果の概要 |
北海道で生存するセイヨウトネリコ等の外国産樹種が、ヨーロッパで猛威を振るっているHymenoscyphus fraxineusの被害(Ash dieback)を受けずに生存している原因を調査するため、着葉期のトネリコ類複葉での本菌の挙動、苗を用いた接種試験、切り葉での本菌の挙動、葉圏菌類相の比較、分離した葉圏菌類の本菌に対する拮抗作用を調査した。その結果、北海道大学構内で生存するセイヨウトネリコは、本菌の感染を許すものの、その後の葉組織内での増殖を抑制することが分かった。その原因として、本菌に対する拮抗作用を有する葉圏菌類の存在が影響していることが強く示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
移入種により深刻な植物病害が発生した場合、これまでは、その植物集団が過去に移入種の病原菌と遭遇したことがなかったため、抵抗性を獲得していない、或いは抵抗性を有する集団が選抜されていなかったためと考えられている。今回の研究成果で、北海道では抵抗性を有する個体が選抜された可能性もあるが、植物体自体の抵抗性だけではなく、そこに共存する葉圏菌類集団が発病に影響している可能性を示したことは、菌類の生態に関する重要な知見と考える。また、今後、植物体上でのH. fraxineusを含む葉圏菌類間の相互作用の詳細を解明することにより、様々な植物病害防除への応用が可能になると考える。
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