研究課題/領域番号 |
19H02993
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分40010:森林科学関連
|
研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
堤 大三 三重大学, 生物資源学研究科, 教授 (40372552)
|
研究分担者 |
堀口 俊行 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群), システム工学群, 准教授 (30795703)
内田 太郎 筑波大学, 生命環境系, 准教授 (60370780)
鈴木 拓郎 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (60535524)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2021年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2019年度: 7,410千円 (直接経費: 5,700千円、間接経費: 1,710千円)
|
キーワード | 流木 / 土砂災害 / 捕捉工 / 水平梁 / 水路実験 / 粒子法 / 透過型砂防堰堤 / 流木捕捉率 / 流木災害 / 流木捕捉工 / 水平梁構造 / 土砂供給 / 構造解析 / 橋梁閉塞 / 数値シミュレーション / 土石流区間 |
研究開始時の研究の概要 |
流木が橋梁などの河川狭窄箇所を閉塞し、土砂や水が越流・氾濫することで被害が拡大する現象が近年の土砂災害では多発している。本研究で提案する流木捕捉手法は、土砂と流木の比重および形状特性の違いを利用して鉛直方向に分離することで狭窄部での流木閉塞を回避し、偏析した土砂と水を下流へ流すものである。既存の捕捉工と異なり、大規模な設備を必要とせず、河川内の限られたスペースに設置することが可能である。有効性が確認されれば実用化の可能性が高いと考えられる。水路実験と粒子法による数値解析を組み合わせ、新たな流木捕捉工の効果を検証した上で、行政機関と協力の上で実用化の基盤を作り、土砂災害の防止・軽減を目指す。
|
研究成果の概要 |
水平梁構造を持つ新しいタイプの流木捕捉工を開発することを目的に,水路実験・数値シミュレーション,実用化に向けた検討を実施した。水路実験において,土砂と流木を同時に供給した場合,流木が水平梁に乗り上げる形で捕捉され,土砂がその下を通過して下流に流下する様子が確認された。流木捕捉率は,流木供給密度や土砂の粒径,ロッド間隔と流木長比によって異なることが確認された。これらの実験結果を,粒子法による数値シミュレーションで再現し,多少の差異は見られるものの,およそ実験と同様の結果を再現することができた。その結果をもとに100倍にスケールアップした結果でも同様の結果が得られ,現地適用の可能性が示された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
豪雨によって斜面崩壊や土石流が発生する際,樹木が土砂と同時に流出し,河川を流下する。近年,この流木が橋梁などの河川狭窄箇所を閉塞し,土砂や水が越流・氾濫することで,被害が拡大する現象が多発している。最近になって,種々の流木捕捉工が提案されているが,砂防ダムや遊砂池に併せて設置されることが多く,設置場所が限られ,施設が大規模化する問題点がある。本研究で検討した水平梁構造の捕捉工は,流木と土砂を分離して流木のみを効率的に捕捉する機能を有することが水路実験と数値解析で確認された。砂防堰堤等の施設が未設置の河川に設置することで,下流への流木の流出を防止し,流木災害の軽減が期待される。
|