研究課題/領域番号 |
19H03004
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分40010:森林科学関連
|
研究機関 | 国立研究開発法人森林研究・整備機構 |
研究代表者 |
相川 拓也 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (90343805)
|
研究分担者 |
安佛 尚志 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 主任研究員 (30392583)
高務 淳 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (80399378)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
16,120千円 (直接経費: 12,400千円、間接経費: 3,720千円)
2022年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2021年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2020年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2019年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
|
キーワード | ボルバキア / ビロウドカミキリ / マツノマダラカミキリ / マイクロインジェクション |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の概要は、ビロウドカミキリに感染している細胞内寄生細菌ボルバキアを、マツ材線虫病の媒介昆虫であるマツノマダラカミキリに導入することである。このビロウドカミキリ由来のボルバキアは、宿主に子孫を作らせなくする性質を持っており、この性質をマツノマダラカミキリに応用するための基礎研究として行う。マツノマダラカミキリへのボルバキアの導入方法として、抽出したボルバキアを直接個体に注入する方法と、マツノマダラカミキリの培養細胞を利用して注入する方法の2つを試みる。
|
研究成果の概要 |
近年、宿主に生殖異常をもたらすボルバキアを、害虫に対する生物的防除資材として利用する試みが様々な昆虫を対象に検討されている。本研究では、ビロウドカミキリ由来のボルバキアを、マツ材線虫病の媒介昆虫であるマツノマダラカミキリの卵にマイクロインジェクション法により注入し、ボルバキアを定着させることを目的とした。ボルバキアをインジェクションした卵のうち、成虫まで発育した個体の割合は13%、そしてボルバキアに感染していた成虫の割合は0.6%であった。このように、上法によりビロウドカミキリ由来のボルバキアをマツノマダラカミキリに定着させることはできたが、そのボルバキアは次世代の個体には移行しなかった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、マイクロインジェクション法を用いることで、ビロウドカミキリ由来のボルバキアをマツノマダラカミキリに導入できることが示された。これはマツ材線虫病の防除対策としてボルバキアを利用するための大きな一歩であると言える。また、マツノマダラカミキリの細胞培養に成功し、かつ、その細胞にボルバキアを感染させることができた。将来、マツノマダラカミキリの細胞に馴化したこのボルバキアを、マツノマダラカミキリ個体に定着させることができれば、ボルバキアに感染したマツノマダラカミキリ系統の確立につながるかも知れない。
|