研究課題/領域番号 |
19H03013
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分40020:木質科学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
五十嵐 圭日子 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 教授 (80345181)
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研究分担者 |
飛松 裕基 京都大学, 生存圏研究所, 准教授 (20734221)
高畠 幸司 琉球大学, 農学部, 教授 (50446621)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2021年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2020年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2019年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
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キーワード | 木材腐朽菌 / きのこ / ゲノム編集 / 薬剤耐性 / バイオマス変換 / バイオエコノミー / 二次元NMR |
研究開始時の研究の概要 |
きのこの多くは、木材を栄養源として育つ「木材腐朽菌」に属する糸状菌であり、エノキタケやシイタケのような食品として認識されているのは、それらの子実体と呼ばれる部分である。きのこ生産の市場規模は年間2,000億円程度であるが、これは(木材や紙生産を含めた)全林産物の市場規模の約半分、特用林産物(きのこや炭、栗など)の市場の約9割を占める重要な産業であると同時に、木質バイオマスを利用して純利益を生み出しているバイオマス利用の鏡とも言える産業である。そこで本研究ではきのこのゲノム編集技術を利用して「きのこはどのように木材を分解しているのか」を明らかにする事で、木質バイオマスの高度利用のヒントを得る。
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研究成果の概要 |
きのこの多くは、木材を栄養源として生育する木材腐朽菌である。きのこが作る子実体を食品や薬として古来から利用しているが、木材分解メカニズムや子実体形成メカニズムには依然として不明な点が多い。本研究の目的は、ゲノム編集技術を利用して木材腐朽現象を理解し、新しいバイオマス変換系の構築に応用することである。本研究では、これまで散漫な情報しか無かった木材腐朽菌の薬剤耐性に対する網羅的なデータ取得に成功するとともに、ゲノム編集技術を用いて担子菌ウシグソヒトヨタケ(Coprinopsis cinerea)のバイオマス分解関連酵素の変異にも成功し、木材腐朽現象の理解に繋がる実験手法を獲得することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、木材の物質変換を司っている木材腐朽菌(きのこ)にゲノム編集技術を応用し、木質バイオマス新しいバイオマス変換系の構築を試みた。木質バイオマスを前処理無しで糖化できる技術開発や、セルロースナノファイバーなどの高付加価値な素材を木材から低エネルギーで生産する技術開発を行い、それをきのこ生産現場で展開することによって林業や林産業への雇用創出や気候変動への貢献につながることが期待される。
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