研究課題/領域番号 |
19H03014
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分40020:木質科学関連
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
半 智史 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 准教授 (40627709)
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研究分担者 |
船田 良 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (20192734)
粟野 達也 京都大学, 農学研究科, 助教 (40324660)
高田 直樹 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所 森林バイオ研究センター, 主任研究員 等 (90605544)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2021年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2020年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 8,710千円 (直接経費: 6,700千円、間接経費: 2,010千円)
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キーワード | 放射柔細胞 / 細胞死 / 自己分解酵素 / 心材形成 / ポプラ / ゲノム編集 |
研究開始時の研究の概要 |
二次木部細胞の分化および細胞死は、木質資源の特性を決定する重要な生命現象である。放射柔細胞の細胞死は、樹幹の腐朽耐性の発現に重要な心材形成に深く関与することから、心材形成機構を理解する上で放射柔細胞の細胞死発現機構の解明は重要である。本研究では、放射柔細胞の細胞死発現機構を理解する上で鍵となる自己分解酵素の時空間動態をモデル実験系とインタクトな組織の解析を組み合わせることで明らかにする。本研究の遂行によって、放射柔細胞の細胞死過程における自己分解酵素の時空間動態を理解し、心材形成機構に関する新しいモデルを構築する。
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研究成果の概要 |
本研究では、ポプラ放射柔細胞の細胞死過程に伴うデンプンや脂質などの貯蔵物質の量や核や液胞などの細胞小器官の形態学的変化を光学顕微鏡および透過電子顕微鏡を用いて明らかにした。さらに、辺材内層において増加することから自己分解に関わる可能性が高いと考えられるシステインプロテアーゼの辺材内における局在について、免疫標識法によって明らかにした。加えて、辺材内層において増加することが報告されているプロテアーゼ遺伝子を破壊したゲノム編集ポプラを作出し、木部細胞の形態や細胞壁厚などを解析することで、遺伝子破壊によって起こる変化を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
再生可能資源の中でも木質バイオマスは、カーボンニュートラルという優れた特性を有していることから、循環型炭素資源として期待されている。樹木特有の長命細胞である放射柔細胞の細胞死の制御機構を明らかにすることは、木質バイオマスの利用において重要な特性である心材の量や質の人為的なコントロールを可能とする。本研究の成果は、心材の特性を制御した高機能性樹木を創出する基盤技術の開発に向けて重要な知見を与え、化石資源に依存しない持続可能な循環型社会を構築する上で必要不可欠な木質バイオマスの高度有効利用の促進に貢献する。
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